福井保久の二十四節気考

今年の2月4日は旧暦で1月8日、この日は立春(二十四節気)です。

旧暦では立春が春の始まり、新年の始まりとされていました。
そこでその前日が、季節が冬から春に分かれる「春の節分」で、豆まきは現代でも残っている行事です。

新しい年を迎えるにあたって鬼に豆をぶつけて邪気を払い、福を呼ぶのが豆まきですが、最近では「恵方巻き」を食べて福を呼びこむ習慣が根付いてきています。
海苔巻を切らずに一気に頬張るそうですが、干し場を見ていて、並んでいる丸干し芋をそのままかぶりつくのもご利益がありそうだと勝手に思い込んでいます。

丸干し芋は一年で一番寒い大寒から立春にかけての時期に仕上がってきます。
食べごろに乾いてきた丸干し芋が干し場に並んでいる時期でもあり、干し芋産地では恵方巻きの代わりにすぐに調達できます。

干し場に行って、決められた方角を向いて、丸干し芋を丸かじり。
贅沢な年越しかもしれません。

福井 保久