干し芋Q&A

どこで作られているの?

A
日本各地でつくられています。茨城県ひたちなか市、群馬県榛藤村・川湯村、埼玉県寄居町・日高市、静岡県の遠州地方、三重県伊勢志摩地方、群馬県榛藤村・川湯村、長崎県五島地方等で作られていますが、主要産地は茨城県です。推測ですが、全国の生産量の約90%近いと思われます。

干し芋の原料は?

A
さつま芋です。ただし、干し芋専用のさつま芋ですので、あまり一般的なさつま芋ではありません。主なものは、玉豊(たまゆたか)という品種です。その他には、いずみ、玉乙女、人参芋といった品種があります。ちなみに、さつま芋生産量全国一位は鹿児島県です。以下、茨城県、千葉県、宮崎県、徳島県で全国の8割の生産量になります。茨城県もほとんどが干し芋用のさつま芋ではなく、紅あずま等の生食用の生産です。

どうやって作るの?

A
さつま芋を洗って、蒸かし、皮をむいて、スライスし、天日干しにします。全てが手作業で、仕上げも天日干しです。しかも、添加物も使いません。さつま芋だけでつくられた自然で健康な食品です。

いつ作るの?

A
さつま芋が干し芋にされるのは、12月から2月にかけてです。平干し芋で約一週間、丸干し芋ですと一ヶ月近く干し上がりに時間がかかりますから、冬の寒い時季でないと、干している最中にカビや腐りがでるのでつくれません。ただし、原料のさつま芋は、春に苗をつくり、秋が収穫です。ですから、干し芋づくりは一年がかりの仕事です。

いつ頃から作られているの?

A
静岡県では、江戸時代後半にはつくられていたという記録が残っています。明治時代には、主力作物のひとつになっていました。明治37年の日露戦争では、「軍人いも」と呼ばれ、軍の食料として重宝されたようです。この当時は、静岡県・愛知県が先進県でした。現在の主要産地の茨城県に伝わったのが、明治41年です。茨城県ひたちなか市周辺は、日本のさつま芋栽培の北限地です。さつま芋がとれない、東北・北海道地方に送られて大変に好評を博したので、生産量が序々に増えて行きました。今でも北海道では、干し芋は、お正月になくてはならない存在です。