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2015年11月の定期宅配お宝干し芋今月の定期宅配干し芋を発送しました

信義さんが作った紅赤の薪ふかし干し芋です。

3時間近く時間がかかる薪ふかしですが、干し芋の蒸かし方の理想の方法です。

たとえ有機栽培といえども、万能ではありません。用途に適した栽培を心がける大切さと、同じ農産物でも産地により異なる品質になることを改めて感じました。

紅赤の薪ふかし干し芋です。

茨城産紅赤ほしいもは初めての扱いです。

“紅赤(べにあか)”は明治31年に「八房(はちふさ)」というサツマイモから優良選抜されたサツマイモで、味が良いことから戦前まで埼玉県を中心に盛んに作られていた品種です。

紅赤よりも収量が良い後継品種の紅あずまが開発されてから、作付けは激減し、今では、紅赤をブランドとして扱いたい農家や、加工業者のみが生産しているというサツマイモです。

お宝ほしいもでは、通常扱いがない干し芋を時々お送りしています。
この紅赤もそのひとつです。

ほしいもにはそれに適した品種があり、どんなサツマイモでも良い訳ではありません。
しかし、農産物は産地や栽培方法や作り手の工夫で、同じ品種でも様々な品質のものができます。
それに加えて干し芋は、加工する工程が入りますので、同じ原料芋でも、かなり違う出来上がりになるという特徴があります。

今月は、茨城産紅赤の、信義さんが作った薪ふかし干し芋です。
どちらかというと干し芋に適さないというのが定説の紅赤ですが、十分に美味しくできた紅赤平ほしいもになります。

2015年2月に、取引き先から紅赤を干し芋加工して欲しいと依頼されました。
その原料の紅赤は、千葉県産の有機栽培の紅赤でした。

加工した結果ですが、品質はいまいちの紅赤ほしいもになりました。

有機栽培で丁寧に作られていることは、すぐにわかりましたし、干し芋加工してみて、焼き芋等の原料としてこの紅赤を使えば、とても良いものができると感じました。

それに引き換え信義さんが作った紅赤ほしいもは、同じ紅赤の干し芋とは思えないものでした。

つくづく農産物は、産地、栽培方法で異なる品質に育つことを実感しましたし、では信義さんの紅赤を焼き芋にしたとしたら、千葉産有機紅赤よりも優れるかといえばそんなことはなく、用途により求める品質は全然違うことも実感しました。

やはり干し芋産地で栽培しただけはあるという、紅赤が育ったのですが、干し芋加工においても理想的な薪ふかしで蒸かした紅赤ほしいもです。

数少ない薪ふかし農家の信義さんが一生懸命作りました。
お楽しみください。

2015年11月6日 株式会社タツマ
福井保久