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2016年2月の定期宅配お宝干し芋今月の定期宅配干し芋を発送しました

すべての畑で有機栽培のルールに従ってサツマイモを作っています。
今月は、ルール上有機としない、無農薬の玉乙女角切り芋です。

玉乙女は、1月まで保管した後に加工します。甘みがのった干し芋に仕上がります。

今月は、有機農産物として栽培されたけれど、有機とは名乗らない干し芋です。

隣接の畑から4m離れているかどうかが、有機農産物として収穫できるかの境界です。厳密に区分します。

無農薬農産物と有機農産物について説明します。

農産物を有機農産物として販売する場合には、農水省が指定した認定機関の認証が必須です。
作り手が勝手に“有機○○”と名乗ることはできません。
いわゆる第三者の認証で成り立っている有機JAS認証制度が機能されています。

ですから、有機農産物は化学的な農薬と肥料が使われていることはないと断言できます。

残念ながらそれに比べて“無農薬○○”という農産物はとても曖昧です。
第三者認証の制度がありませんから、作り手が「これは無農薬の農産物です」と言ってしまえばそれがまかり通ってしまいます。

昨今は偽装表示に対して社会的制裁が働くので、そうそう偽装していることはないでしょうけれど、誰でも“無農薬”と言えてしまう、抑制が働かないということは無農薬農産物を購入する上では、それらを踏まえておくというのが嗜みになるでしょう。

では今月の無農薬玉乙女角切り芋は、有機干し芋とどう違うかが疑問になるかと思いますので、それについて説明します。

有機農産物は第三者認証だということは前述しましたが、同時に、有機農産物の作り手(農家)を認証する制度です。

ひらたく言いますと、「タツマが、有機栽培で作った農産物だから、有機農産物で間違いない」ということを認証する制度です。

“タツマという農家そのものを認証している”のです。

「認証=信用されるものを揃えること」ですから、もちろん有機栽培で全てを行いますが、同時に、「いつ、どこで、誰が、何の作業を、どうやってしたか」という記録を毎日ファイルするのが絶対条件になります。

話を戻します。
タツマの有機干し芋は、タツマが有機認証に則って作ったものです。
これを認証しますから、タツマの有機干し芋ひとつひとつを、農薬が使われていないかどうかということを調べるわけではありません。

繰り返しますが、あくまでタツマが有機認証に則って農作業をしたかどうかが問われるのです。

その有機認証のルールのひとつに、“隣接する畑から4m以内で収穫されたサツマイモは、有機栽培で育てても有機サツマイモと言ってはいけない”というルールがあります。

これは、隣の畑では農薬を使うかもしれないし、使った場合、農薬が飛来してくる可能性があるという考えからです。
可能性ということを言い出せば、4m以上だって飛来するかもしれませんが、4mが境とされています。

今月のお宝ほしいもは、その隣の畑から4m以内で収穫されたサツマイモを干し芋加工したものです。

もちろん栽培方法は有機サツマイモと全く同じです。
しかしながら有機とは名乗れません。
これは大変なプレッシャーです。
有機かそうでないかは、明確に区分しなければなりませんから、別収穫し、別管理します。
当然、有機サツマイモとして収穫した芋とは加工も別にすることになります。

“無農薬農産物”は第三者認証がない、信用する前段階の情報が大事といいましたが、この例のように、有機農産物として育てられても、有機を名乗れない農産物が無農薬農産物となっていることも少なくありません。

今月は有機と名乗れない、玉乙女角切り芋です。
色々と難しいことを述べましたが、充分に糖化した原料芋を丁寧に角切り芋に加工しました。
とにかくとても出来がよかった干し芋です。
それに加えて、正真正銘無農薬栽培で作られた、玉乙女角切り芋です。
どうぞお楽しみください。

2016年2月5日 株式会社タツマ
福井保久