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2016年5月の定期宅配お宝干し芋今月の定期宅配干し芋を発送しました

大きく育ちすぎてしまう紅マサリを、干し芋に適した大きさに育てました。
その中から最も美味しいサイズだけを選んで四切りほしいもにしました。

苗を植える間隔や、施肥を工夫して、干し芋用の原料芋として良質の紅マサリになるように育てました。

紅マサリ四切り干し芋を作っているのはタツマの自社農園だけです。

紅マサリは糖化が遅いので、干し芋加工は2月終わりからにしています。

紅マサリは干し芋に合っている、しっとり系のサツマイモの一つです。

全国で生産されているサツマイモのうち、ほんの一部しか干し芋の原料芋にはなりません。
生産されたサツマイモは、焼き芋やてんぷら等の家庭で料理する青果用、干し芋や芋ようかん、芋カリント等の加工原料用、もしくはデンプン用、芋焼酎等の醸造原料用として使われています。

大雑把ですが、サツマイモ全生産量のうち加工原料用になるのは7%位、干し芋は加工原料の中ではシェアが一番ですが、それでも全体からみれば3%ほどだと推測されます。

江戸時代、サツマイモは救荒作物とされていました。
それ以降の戦中・戦後の食糧難の時代にも貴重な栄養源とされました。

サツマイモは干ばつに強く、また収量も多く、日本に多い火山灰性土壌に合っているからです。
そして、農作物の中でも太陽エネルギー固定率はジャガイモと共にトップクラスで、ビタミン・ミネラルも豊富、なくてはならない作物です。

そんなサツマイモですから、どちらかというと、これまでは嗜好を重んじられてはいなかったのも事実です。

しかし最近はその傾向がかなり変わってきています。
もちろん飽食の時代になったからもありますが、サツマイモの美味しさにますます注目されてきているからです。

そのきっかけは安納芋です。
安納芋が注目される前は焼き芋といえばサツマイモのホクホクした部分の美味しさが良しとされていました。
それが安納芋の焼き芋は“蜜芋”と呼ばれ、しっとり甘い部分に焦点が当てられました。

これがブームとなり、以降はしっとり系の焼き芋の美味しさもホクホク系と同じように語られるようになりました。
これは干し芋の原料芋にも追い風になりました。
それは干し芋の原料芋になるのはしっとり系のサツマイモだからです。

全生産量のわずかしか干し芋には加工されませんでしたので、品種改良されるサツマイモは干し芋適正を重視されることは少なかったのですが、しっとり系のサツマイモが評判を上げると、おのずとその特性を持ったサツマイモが多く品種改良されます。

それらの中から干し芋に適している品種が出てきました。

今月の紅マサリもその一つです。

これも元々焼き芋用として品種開発されたサツマイモです。
しかし、しっとり系ですから干し芋適正があります。

紅マサリの特徴は大きく育つことです。
これはデンプン用や焼酎等の醸造原料用のサツマイモに似ています。
これらはホクホク系ですが、紅マサリはしっとり系です。

このあたりが栽培する時のポイントになります。
干し芋適正があるからと言っても、無闇に栽培してはダメです。
干し芋にして美味しい大きさがありますから、それを目指して栽培しなければ高品質の干し芋用の原料芋には育ちません。

いかに大きくしすぎないか、干し芋に合ったサイズに育てるかが腕の見せ所です。

今月のお宝ほしいもは、それが上手くいった紅マサリで作った干し芋です。

適度な大きさに育てた紅マサリは平ほしいもにしても美味しいのですが、今月は、干し芋加工に適度な大きさの中でも、最も美味しい干し芋になる大きさと形を集めて干し芋にしました。

最も適度な大きさの紅マサリは四切りほしいもにするのが一番です。

そこで、紅マサリ四切りほしいもをお届けしました。
ほしいも産地でも焼き芋用としての紅マサリは多く作付けされていますが、干し芋用はとても少ない作付けです。

ほしいも用として育てられた紅マサリの中から、最も美味しくなるサイズ、形を選んで四切りほしいもにしました。

紅マサリ四切りほしいもは、タツマほしいも直売場だけで作られている干し芋です。
お楽しみください。

2016年5月6日 株式会社タツマ
福井保久