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2017年3月の定期宅配お宝干し芋今月の定期宅配干し芋を発送しました

有機農業の理想に近い栽培で育てた「ほし黄金」の有機ほしいもです。

休耕して麦で土作りしている畑です。翌年以降の他の畑で使う麦の種は自家採取します。

ほし黄金は、産地の主力品種の玉豊を改良した干し芋に適したサツマイモです。

ほしいもには適さない形・大きさで収穫しなかったサツマイモ、加工中の芋の皮、傷んでしまった原料芋は自家製たい肥にします。

農薬と化学肥料を使わないのは有機農業の必要条件でしかありません。
目指しているのは環境に優しい循環型農業です。

先月に引き続き有機農業についてお話します。

有機農業(栽培)というと、「農薬と化学肥料を使っていない」というイメージかと思います。
もちろんそうなのですが、それさえしていれば有機農業かというと、そうではありません。
それはあくまで有機農業の必要条件です。

もっと大きな視点が有機農業の大元で、それは「環境に負荷をかけない、循環型の農業を目指す」ということです。

目指す理想は、“化石燃料を使わない”、“栽培する圃場(田んぼ・畑)内ですべてを賄う”になります。

“化石燃料を使わない”というと、トラクターも軽トラックもフォークリフトも冷蔵庫も使えなくなり、全く現実的ではありません。
そういったことではなく、ここでは例えば、苗を作る時に、ビニールハウスはもちろんOKで、苗床の電気で温床にすることや、温室栽培で暖房を入れること等の規制のことになります。
栽培する環境において自然環境で行うことが原則です。

“栽培する圃場内ですべてを賄う”は、肥料について言うと、外部からの肥料の投入は圃場内で賄えない場合に限るということです。
昔の稲作で、米ぬかや籾殻や稲藁を田んぼに戻す、またはそれらでたい肥を作るというイメージです。

有機ほしいもの場合は、ほしいも加工で出る芋の皮をたい肥の原料にしているのですが、できれば、他の肥料は入れずにそういったもの=圃場内で循環できる農業にするようにするという考えです。

これは種に関しても同じで、自家種採取が原則です。
幸いサツマイモは自家取りの種芋を使えるので問題ありません。
後は、輪作で使う麦も自家採取しています。

近代の一般農業から農薬と化学肥料を抜けば有機農業にはなりますが、もっと大きい視点で有機農業を捉えるというのが、本当の有機農業の精神です。

タツマでもまだ有機肥料とはいえ、外部からの投入で有機サツマイモを育てています。
自家製たい肥では賄いきれないからです。
これを少しでも減らすことが有機農業に取り組んでいる証になると思っています。

今月のお宝ほしいもは、「有機ほし黄金平ほしいも」です。
自家製たい肥とEMぼかし肥料だけで栽培したほし黄金で作りました。

自家製たい肥は、芋の皮以外に、米ぬか、籾殻、大豆くずを原料にして3年かけて完熟させました。
EMぼかし肥料は、EM液と糖蜜と米ぬかが原料です。
これ以外の外部からの肥料の投入はありません。

有機農業の理想に近い、有機ほしいもです。

2017年3月3日 株式会社タツマ
福井保久