福井保久の二十四節気考

今年の9月23日は旧暦で8月4日、この日は秋分(二十四節気)です。

サツマイモの生育を妨げる三大要因は、病気、雑草、イモムシです。

慣行栽培では農薬でそれを解決してしまいますが、有機農業は地道な農作業を重ねる事で解決に導くしかありません。

病気に関しては、とにかく年月をかけて健康で肥えた土作りを心掛けることで対策をします。

雑草は、ひたすら草取りですが、工夫して抑草すること、逞しい苗を作り植えることでそれらの後押しと合わせて何とかしています。

問題はイモムシです。
草取りがてらに虫取りも行いますが、大量に発生してしまえば手の施しようがありません。
ある意味、運を天に任せるという感じです、

イモムシもよくしたもので、暑すぎたり、日照りだと意外に増えません。
ですから平年は、お盆明けの猛暑が収まるころから増えだします。
ところが今年は立秋の頃から秋らしい気候になり、一時は早くからイモムシを見かけました。

ところが幸いにもそこからあまり増えることなく、「秋分」を迎えることが今年は出来ました。

確かな理由は解りませんが、「紅はるか」の作付けが増えたことが一因ではないかと推測しています。
紅はるかは、畝(うね)を黒いビニールで覆うマルチ栽培が一般的です。
このマルチのために畝に潜り込むことができず、増えなかったのかもと推測しています。

イモムシにとっては意外な天敵だったかもしれません。

福井 保久