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ブログ 今日のいもたつ

2014年04月

鑑定士と顔のない依頼人 2013伊 ジュゼッペ・トルナトーレ

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偏屈な年配の男にとって極めて残酷な教訓映画です。
金持ちという部分だけは違いますが、主人公の姿は将来の自分と重なりますから
なおさらです。

主人公は超一流の鑑定士、仕事も一流、
美術品に対してと、その真贋に対して自らの信念を持ち合わせています。
人付き合いはほとんどなしで、付き合いは実は悪さで絵画を蒐集しているの相棒だけ。
その絵画は価値ある美女像ばかりですが、
本人は生身の女性を愛することなく老いた男です。

その主人公の下に、ある時変わった依頼人からの鑑定の仕事が舞いこみます。
依頼人は27歳位の女性です。
何故か彼女は仕事を依頼しても姿をみせません。
そんなきっかけから主人公は彼女に惹かれていきます。
そして、人生の絶頂を迎えるのですが、というお話です。

途中で結末は見えてきますが、その観せ方の方が重要で、
それは効果的な演出、展開です。
主人公の台詞をはじめ、彼の仕事ぶりと彼女に溺れる様子や、
外堀を埋めるような伏線とその回収が上手くできているので、
嫌な映画ですが、良くできた映画です。

キーになる人物が機械修理工で、機械仕掛けをディテールとして、
全体を匂わせるところも良い演出です。
完璧に見える主人公が壊れる様と、壊れて復元されるアンドロイドが出てきたり、
単なる歯車を見せておいて、
ラストにはその歯車に覆われる主人公の姿を引いたカメラを写してみせたり、
真贋に対する台詞と纏わって、彼女を二人登場させたりと、
観客に考える余地を残している映画です。

主人公は迷ったのか惑わされたのか、
何十年と続けていた自分らしく生きる生き方を貫くことの路線変更をしました。
そこから転落が起こるわけですが、
人はいつも自分らしく生きることに不安を持っているものです。
そこを突かれたのです。
だからとてもキツイ映画でした。

一家言ある人物でさえ、やっぱり人の子ですし、
貫くことの困難を感じますし、
主人公の冒頭の鮮やかなまでの仕事ぶりが脆いものだということは、
私達の人生の今の姿なのでしょう。

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

日時:2014年04月20日 08:57

捜査官X 2011香/中 ピーター・チェン

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ミステリー、アクション、法とはという問題提起、血縁、争いの連鎖、
という多くのテーマが盛り込まれている娯楽作品でした。

アクションは、冒頭とラストのクライマックスで、これを目的でも十分に堪能できるでしょう。
ミステリーは前半部分、それが明かされていくと、
法とはという問題提起、血縁、争いの連鎖の問いかけがあります。

主人公リウは凄腕の格闘家、腕と出生を隠しながら平和な村で妻子とともに穏やかに暮しています。
ある日強盗事件と出くわし、仕方なく正当防衛に見せかけて強盗を殺します。
誰もが運よくリウが強盗二人をやっけたと思う所を、
有能な捜査官シュウは、素人のリウが札付きの強盗たちを倒せたことに疑念を抱き、
彼の身辺捜査に乗り出していく。というお話です。

私が注目したのが、「法とはという問題提起」。
人は神ではないから、法を絶対とすることで秩序が守られるというシュウの信念は、
彼の過去の失敗の経験から得たものです。
けれど自らの信念に揺らいでいて、それと葛藤します。

もうひとつは「血縁」。
リウは呪われたような家に生まれ、特殊能力ともいえるほどの身体能力を備えましたが、それは一族の復讐のためでした。
そこから逃れていたのですが、「血」は逃れているリウを放っておきません。

この二つのテーマに対しての答えは出さないで、問題提起だけで終わってしまって、消化不良気味でしたが、清朝滅亡後の田舎の村、冒頭からの優美な風景描写という幻想的な設定と相まって訴えかけてきました。

まあこの映画の骨子は、
一族から抜け出したヒーローが、掴んだ幸せを守るために命を懸ける、
というものですから問題提起だけでも十分なのでしょうし、それらを含めてアクションを楽しむ映画でした。

追伸
4/20は「穀雨」です。二十四節気更新しました。
ご興味がある方は、干し芋のタツマのトップページからどうぞ。
干し芋のタツマ
二十四節気「穀雨」の直接ページはこちら
穀雨

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

日時:2014年04月19日 07:30

少しずつ食べています

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たくさん頂いた太ネギを活けておきましたから、
ほしいも産地に行ったときには必要な分だけ抜いて食べています。
他にも親しい農家からこの時期は葉物も頂くので、
食材には困りません。

追伸
『干し芋切甲(せっこう)セット2014』販売開始しました。
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【芋日記】

日時:2014年04月18日 07:36

春の仕事

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春は干し芋用のサツマイモの苗作りと並行して、
畑の準備をしますが、それと同じくらい大事な仕事は、
自家製たい肥作りです。
冬の干し芋加工ででた芋の皮に、米ぬかやくず大豆と共に籾殻を混ぜます。
これらを混ぜて、一年に一回から二回天地返しして、
畑に入れることができる完熟たい肥ができるまで2年から3年かかります。
新しいたい肥を作ることと、これまで作ってきたものに手を加えるのは
時間が取れる春だからできますし、これから気温が上がるので時期も良いのです。

【芋日記】

日時:2014年04月17日 07:41

輪作の麦

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秋にサツマイモの収穫が終わると、輪作の麦を蒔きます。
大概は春先に緑肥として鋤き込みますが、
収穫用の麦を育てている農家もいます。
この畑は収穫用の麦で、このところの暖かさで急に伸びてきていました。
もうそろそろ穂も出てきそうです。

【芋日記】

日時:2014年04月16日 07:36

たかおさんの庭の畑

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庭先に畑があると、とにかく重宝です。
たかおさんも庭先に畑があり、
干し場と苗場があります。
ただし、ここは海風と北風の通り道なので、
苗場もメロン畑も風対策が必要です。
ビニールハウスで苗を育てていますが、その外側に風対策もしてます。
冬も風が通りますが、干し場にはその風が役に立ちます。

【芋日記】

日時:2014年04月15日 07:35

稲藁の敷きます

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苗場に種芋を伏せ(移植)、籾殻を乗せて、
その上に稲藁を敷いて、伏せ込みはひと段落です。
ここからは水と温度管理です。

【芋日記】

日時:2014年04月14日 07:34

籾殻入れ

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苗床に十分水がしみこんだら籾殻を乗せます。
保温と保湿のためです。
稲藁を砕いて敷いたり、ビニールで代用したりと農家により
やり方は様々です。

【芋日記】

日時:2014年04月13日 09:38

最初はたっぷり水をやります

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ビニールハウスに一通りの種芋を伏せると、
苗床にたっぷりと水をやります。
朝晩は冷えるので、
昼間の暖かい時に水をかけます。

【芋日記】

日時:2014年04月12日 07:35

粗ぬかと言います

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ほしいも産地では稲の籾殻を「粗ぬか」と言います。
苗場の保温・保湿に欠かせない粗ぬかを米農家からもらってきました。
苗場だけでなく、
畑の土壌改良にも、自家製たい肥にも使います。

【芋日記】

日時:2014年04月11日 07:36