月別記事

ブログ 今日のいもたつ

2013年04月

伏せこみ終了

130410blog.JPG

3月からずっと、
気温は平年より高かったので、
種芋には良い条件でしたが、
大風の日が多く、種芋を植える=伏せこみが進みませんでした。

ようやく予定より数日遅れですが、
伏せこみ作業終了です。

【芋日記】

日時:2013年04月10日 06:32

その夜の侍 2012日 赤堀雅秋

130409blogy.jpg
ある夏の日の3日間、
5年前にひき逃げで妻を殺された主人公が、
出所して、ノウノウと悪のままのさばっている男に復讐する、
というのが骨子ですが、
両者を取り巻く人間とのつながりがテーマです。

限られた時間の中で限られた人との中で生きるのが人生です。
もちろん誰と何をするかは自分が決めていることですが、
それを自覚していることはあまりありません。
ただなんとなく過ごしている。
不本意な奴と一緒にいることも、
また今日も不本意な一日であったとしても、
それはそれで仕方ないとしている。
ということを肯定も否定もしないで浮き上がらせています。

妻を失う=生きる価値を失う主人公、
支えは復讐で、それを想うことで生きている自覚を得ます。

それに対して、やりたいことを持たない、
気に入らないことが降ってくると、それに悪意で反応することで
生きる自覚を得る男。

そんな二人と関わりあう人達も、
二人をダシにして自分が生きている実感を得ようとしています。
それが無自覚であっても。

登場人物は皆、孤独ではいられないという選択をします。

生きることを崇高な観点からではなく、
泥臭い日常から見つめていく映画です。

ひとつ不満です。
この映画の設定の各所に現実感をそぐ部分があったことが気になりました。
私の主観ですが、惜しいと感じたので、一言。

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

日時:2013年04月09日 07:33

最初の人間 2011仏/伊/アルジェリア ジャンニ・アメリオ

130408blogy.jpg

不合理、理不尽、
生きている上で直面します。

世の中には、
支配、略奪、悪意、がまかり通ります。

この映画はアルベール・カミュが想うことを、
問題提起としてこちらに提示します。

1924年のアルジェリアの主人公(カミュの分身)の回想と、
1957年に作家としてかなり成功した主人公がアルジェリアを訪れての想いが、
紡がれていくように映画は進みます。

そこにはみせる物語はありません。
主人公の過去と現在(1957年)の状況説明だけです。
主人公が育った状況と環境、
その後、世界的な作家になった立場と持てた力をこちらに説明し、
でも、
世の中に対しての個の無力をただただ映します。

それは、人ができること、したいことへの非情な現実と
そこに身をおく、それを受け入れる心の尊さと、
生きること自体のむなしさと、
むなしいだけでないことを意味づけする行為(淡々と生活する人達)
も映します。

主人公の故郷はアルジェリアです。
そして祖国はフランスです。
当時のアルジェリアはフランスからの独立を望んでいました。
主人公の父親はフランス兵として第一次大戦で国に尽し、戦死しました。
主人公の家族は貧しく、でもアルジェリアの人達とは違うフランス人です。

そんな生い立ちから世の中とは何かを深く追求し、
そのエッセンスをこちらに提示し、
こちらに世の心理を問う問題として投げかけたカミュの遺作の映画です。

詩の朗読のような映画です。
観客は頭に彼の問題提起を受け止めて、
これから答え探しを、いえ違います。
答えがない答えを求める旅に送り出されるのです。

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

日時:2013年04月08日 07:00

俺の拳銃は素早い 1954日 野口博志

130407blogy.jpg

日活のアクション映画というと、
石原裕次郎や小林旭ものを連想します。
それとは趣向が異なる映画です。

主演も共演も、どちらか言えば地味、
アクション見てよ!的な演出もなく、
良質のフィルム・ノワール感覚です。

話は単純ですが、ハード。
事件を究明して行く姿を熱くは語りません。
ロマンスもありますが、クールです。
子供との触れ合い等のエピソードも入りますが、
これらも一歩引いた醒めた描写です。
見せ場の銃撃戦が以後の日活アクション映画に近い感じです。

こんな雰囲気の映画があったとは知りませんでした。
中々の掘り出しもんです。

追伸
4/5に、4月の「毎月お届け干し芋」出荷しました。今月のお宝ほしいもは、“有機安納芋の丸ほしいも”です。
ご興味がある方は、干し芋のタツマのトップページからどうぞ。
干し芋のタツマ
毎月お届けの「今月のお宝ほしいも」の直接ページはこちら
今月のお宝ほしいも

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

日時:2013年04月07日 08:18

果しなき欲望 1958日 今村昌平

130406blogy.jpg

戦後10年経った関西のある街、
戦時中の防空壕に隠してあった時価6000万円(当時)
のモルヒネを掘り出すために、4人の男と1人の女が集まった。
皆、癖がある輩達で、独り占めを企みながら協力して行きます。

欲にかられた5人グループが織りなす群像劇です。
サスペンスとコメディの中に、欲望をむきだしにする人を描きます。

むきだしにしているのは、もちろん5人組、
力技で大金を得ることを試みます。
行き着いた街には、彼等とは違うアプローチで欲望を満たそうとする
小悪人がいます。弱い者、無知な者から小金をくすねます。
罰せられないけれど、見ていて良い気分ではありません。
大きなリスクを背負って無理やりの5人組が可愛く、また、滑稽に見えます。

そして、ハツラツとした若者達もこの物語には登場します。

若者達は一見能天気です。
でも純粋です。欲望をコントロールできます。
それに対して、
5人組も小悪人も欲望をコントロール出来ません。
やっている結果はかなり違います。
5人組は、殺人もいとわない何でもありですから。
でも、小悪人も動機はほとんど同じです。
何処かでたかが外れてしまえば…。

しかしやっぱり違います。
ただ繰り返しますが思うところは五十歩百歩です。
若者達とは全く異なります。

最終的に欲望を抑えることが出来ないのが人かもしれません。

5人組を演じているのは、
殿山泰司、加藤武、西村晃、小沢昭一、渡辺美佐子です。
普段は脇役にまわりがちですが、
今回は実質主演です。
持ち味が存分に出ていました。

追伸
4/5は「清明」です。二十四節気更新しました。
ご興味がある方は、干し芋のタツマのトップページからどうぞ。
干し芋のタツマ
二十四節気「清明」の直接ページはこちら
清明

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

日時:2013年04月06日 07:39

伏せ込みの合間に

130405blog.JPG

種芋を苗床に植えていくことを『伏せ込む』といいます。
ほしいも産地では、今、伏せ込み作業真っ最中です。

働き者の“信やん”が、
その合間に畑作業をしていました。

【芋日記】

日時:2013年04月05日 07:41

伏せ込み忠八さん

130404blog.JPG

自家製たい肥を苗床にして毎年苗作りをしています。
もう何十年もたい肥を使っています。
苗床にはそれが一番と言います。

ほしいも加工時のサツマイモの皮を中心に、
種芋の残りや、伸びたつるももう一度たい肥の原料にしています。
それを見習って、タツマの有機農場でも、
自家製のたい肥場を作っています。

【芋日記】

日時:2013年04月04日 07:41

寒さ対策

130403blog0.JPG

たかおさんが苗床の寒さ対策で、
ビニールハウスのビニールを苗床回りに巻く作業をしていました。
たかおさんの庭先は、
海風が当たるので、夏も涼しいくらいです。
海風対策を、
サツマイモやメロンの苗作りだけでなく、
それらの本圃場や、干し場でもやっています。

130403blog1.JPG

【芋日記】

日時:2013年04月03日 07:36

暖かい時をねらって

130402blog.JPG

種芋選別の作業は、種芋のために、
暖かい日にやりたい所ですが、
このところ寒い日が続き、暖かい時間帯を狙って選別作業をしています。

【芋日記】

日時:2013年04月02日 07:32

2013年3月の治作

久しぶりの治作です。

130401blog0.jpg
若狭の若布

磯の香りがプンプンです。
今日は春が満喫できる予感です。

130401blog1.jpg
ごま豆腐

治作の定番中の定番料理。
治作に来たことを実感、
ごま豆腐に『おかえりなさい』と言われている気分です。
もちろん、今回も絶品でした。

130401blog2.jpg
稚鮎ご飯

ほろ苦く、ほろ甘い、ほろ旨い!
鮎もご飯も熱々!
鮎だけだと、これ以上ない肴、
ご飯と食べれば上等な鮎ご飯です。

130401blog3.jpg
お造り

まずカツオから、
さっぱりしていて、舌でトロけます。
そしてカツオらしいおいしさ。

次はアジ。
これもさっぱりしつつ、甘みがのっています。
そしてめちゃくちゃ新鮮。アジの旨さはそれに尽きます。

そしてウニ(ミョウバンなし)、
雑味が全くない治作のウニはいつも感心です。
ちょっと他のウニとはまったく別物といつも思い、
今日も実感です。

赤貝
貝の旨さを一番感じられる赤貝です。
そしてヒモは、その味が凝縮されています。
菊姫鶴の里が進みます。
そして赤貝の肝、
これも活きているからこそで、
肉とヒモの両方の味が楽しめます。

このお造りをずっと食べて鶴の里をずっと飲んでいたくなります。

130401blog4.jpg

(スペシャル:イカの肝焼き)
(塩が利いてて、酒が進みます)
(しょっぱさがギリギリです、流石)

130401blog5.jpg
八寸

九条ねぎ・ホタテ・アサリのぬた
美味しいねぎです。ホタテとアサリも。
“ぬた”という料理があるわけがわかります。

鱈の白子
どうしてこんなにちり酢と鱈の白子が合うでしょう。

焼いて出汁に漬けたセロリ
酢と深みがある味つけで、箸休めに最高です。

白バイガイ
さっきの赤貝とはまた違った貝の旨さです。
美味しさの食べ比べもできて楽しい一品。

蛸のやわらか煮の大根
蛸を感じるし、大根のシャキシャキも楽しめます。
ちょっとしょっぱい田舎風の味つけが泣かせます。

竹の子・アボガド・明太子のせ
竹の子も美味しいのですが、
アボガドと明太子の組み合わせで食べると
また一段と竹の子が引き立ちます。
そしてなんてたって美しい料理です!!

サヨリの棒寿司
山椒の香りがいい。ご飯とサヨリ、これも春です。

130401blog6.jpg
焼き物:鴨

元々好きですが、大満足です。
そして鴨に白髪ねぎと辛子、これも鴨好きにはたまりません。

130401blog7.jpg
焼き物:赤むつ

とろけるという単語を何度も使っていますが、
これが極めつけです。
そして、目や頬肉、骨周り、
味付けが上品なので、全てを堪能できます。

130401blog8.jpg
焼き物:アマダイ

こちらは塩味でキリッとした旨さです。
こちらも目に頬肉に骨周りをキリッとキッチリ堪能です。

130401blog9.jpg
まる鍋

どれもメインになる料理の中ですが、やっぱり風格があります。
なんて上品で旨いのでしょう。
すっぽんの力と親方の力です。

130401blog.jpg
デザート

オロブロンコ・トンプソン・イチゴのゼリー
これもさわやかな酸味満載の春のデザートでした。

久しぶりの治作堪能しました。
近いうちにまたきます。

【いもたつLife】

日時:2013年04月01日 08:00