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2017年6月の定期宅配お宝干し芋今月の定期宅配干し芋を発送しました

「あいこまち」は、予想以上に、ほしいもに合うサツマイモでした。
有機栽培で初めて作り、ほしいも加工しました。

紅東よりも外観が良いのが“あいこまち”です。外観は大切で、良い方が病害虫耐性も保存性も良くなります。

紅東よりも、しっとりしていて甘い分、ほしいもに合っています。

“あいこまち”は、蒸け上がりも、皮むきも、干し芋用のサツマイモに劣らない、加工しやすいサツマイモでした。

「より育ちやすい紅東」という目的で開発されたのが「あいこまち」ですが、紅東よりも断然美味しいサツマイモです。

長い間、ほしいも産地の主力品種だった「玉豊(たまゆたか)」は、産地の気候に合わなくなってきたのか、製品率がここ数年かなり悪化してきたので、玉豊を基本にして「ほし黄金」という品種が開発されました。

品種改良のポイントはもちろん製品率の向上です。
玉豊系統のサツマイモを母、クイックスウィートを父として掛け合わせることで、玉豊並みの干し芋適性(甘さは玉豊よりやや上)を保ちつつ、製品率を上げることが適いました。

実は今月の“あいこまち”もクイックスウィートを母として開発されています。
目的は紅東並みの美味しさに外観の良さと病害虫対策で、ほしいも用というよりは焼き芋等の青果用として生まれてきたサツマイモです。

その“あいこまち”を有機栽培して干し芋加工した感触ですが、紅東よりも確実に美味しいし、ほしいも適性もあるということを感じました。

“あいこまち”は、紅東系統にクイックスウィートを掛け合わせていて、紅東の弱点を克服しているところは、玉豊とほし黄金の関係とそっくりです。

面白いと思うところは、クイックスウィートというサツマイモの存在です。

クイックスウィートは、焼き芋にしても、ほしいも加工してもそこそこ美味しいサツマイモです。
ところが、掛け合わせると、その相手の持ち味が生きるというサツマイモではないか、ということを強く感じます。

それは「ほし黄金」と「あいこまち」で有機ほしいもを作ってみて気づきました。
味わいとしては、ほし黄金は玉豊よりも、あいこまちは紅東よりも、しっとりとした食感が加わります。

有機あいこまちは、甘みも上々で、最近の干し芋の嗜好に合ったやわらかさもあります。
またサツマイモらしいコクがあることも魅力です。

ここのところ、しっとり系の焼き芋として新しく品種改良したサツマイモがたくさん出てきていて、その中には干し芋にしても美味しい品種がチラホラありますが、“あいこまち”は、その中でもかなり干し芋として優れた品種です。

干し芋産地で、あいこまちはまだタツマ以外で作付けされていませんし、有機栽培している農家もありません。とても、もったいないことです。

2017年6月2日 株式会社タツマ
福井保久