2018年9月の定期宅配お宝干し芋今月の定期宅配干し芋を発送しました
シルクスウィートの美味しさを引き出すのに、
四切りほしいもはピッタリです。
四切り芋は、細長い原料芋を縦に4等分して作ります。
シルクスウィートの特性に合っている干し芋です。
焼き芋用に開発されたシルクスウィートですが干し芋にも適しています。
収穫が良いサツマイモの紅マサリを親にしているので、シルクスウィートは比較的大きめのサイズまで育ちます。
しかしながら、四切りほしいもにするサイズがあまり揃えられないのが難点です
シルクスウィートは、甘くてしっとりした焼き芋用サツマイモを目指して開発されました。
その食感が「しっとり滑らかで絹のような舌触り」ということで、シルクスウィートと名付けられたそうです。
ホクホク系ではない、しっとりとした焼き芋ということは水分含有量が多いサツマイモなので、やはりシルクスウィートは干し芋にも適していました。
けれども、干し芋にするには“滑らかな舌触り”というのが仇になってしまいました。
というのも、シルクスウィートは繊維が少ないのか、弱いのか、実がやわらかすぎるのか、干し芋に加工するために、蒸かし、皮むき、スライスと進めていくと、だんだんと実が崩れていってしまうのです。
干し芋ですから皮むきをしないわけにはいきません。
そこからスライスとなりますが、スライスした後、簾(すだれ)に並べる際に、ぼろぼろと実崩れしてしまいます。
美味しいサツマイモでありながら、ほとんど干し芋に加工されないのは、それが理由です。
そんなシルクスウィートですが、それでも、比較的加工しやすいのが丸ほしいもと四切りほしいもです。
丸ほしいもはスライス作業自体がありませんし、四切りほしいもは縦に中心から4等分するだけなので、簾に並べやすいのです。
また、四切りほしいもは、丸ほしいもよりも少し大きめで細長いモノが原料芋になります。
この形と大きさは、干し芋に加工したときに一番美味しくなる、とても素性が良い原料です。
ですから、シルクスウィートを四切りほしいもに加工するのは、加工適性からも味からも理に適っています。
しかしながら、世の中そうそう上手くいくことはなく、シルクスウィートは、そんな丸干し芋や四切り芋にするサイズは少なくて、もっと大きく育つ特性のあるサツマイモなのです。
四切りほしいもにする原料芋を揃えることが難しい原料でした。
まあ焼き芋にするとしたら、それ位まで育たないと収穫量が悪くて仕方ないですし、品種改良はそもそも収穫量も期待できるようにするものです。
そのため大変美味しい干し芋になりますが、干し芋にするための適正な原料が少なく、加工も手間がかかるため、ほんの少ししか生産されないのがシルクスウィート干し芋です。
繰り返しますが、シルクスウィートを干し芋として味わうなら、四切りほしいもが一番です。
2018年8月31日 株式会社タツマ
福井保久