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2018年10月の定期宅配お宝干し芋今月の定期宅配干し芋を発送しました

干し場が塞がることを覚悟の上で
紅はるかを厚切りほしいもに加工しました。

通常の平ほしいもは8~9mmですが、厚切りほしいもは15mmでスライスします。

厚切りほしいもにしても紅はるかの甘味は抜きん出ています。

植え付けから2ヶ月、手前が紅はるか、奥がいずみです。紅はるかの方がかなり大きいことが解ります。

ほしいも産地のサツマイモの品種の作付けが、ここ5年で劇的に変りました

長い間、もう50年以上も干し芋産地では玉豊(たまゆたか)が主に作られてきました。
毎年のように新しい品種は開発されても、玉豊にとって代わるものはなかったのですが、紅はるかの登場でその傾向が変わりました。
ほしいもに深く係わる者としてもちょっとした驚きです。

玉豊は干し芋にして美味しいのはもちろんですが、収穫量、加工適性、保存性のすべてが優れています。
このどれもが揃っている品種がなかなかないこと、それらの特性があったとしても、ほしいも産地の気候風土に合うサツマイモではないことが、玉豊が長く作られてきた大きな要因でした。

ところが紅はるかは、収穫量と保存性と加工適性は玉豊よりも少し劣りますが、甘味が玉豊よりもあることと、見事に干し芋産地の気候に合ったことで作付けが増えました。
また、逆に温暖化で玉豊が干し芋産地の気候に合わなくなってきていたことがそれを後押ししました。

現在の作付けは、玉豊が5割、紅はるかが4割、その他が1割ではないかと推測されます。
では今後はどうなるか、紅はるかの方が増えるかもしれませんが、主力にまではならないと、私自身は捉えています。

それは、紅はるかは仕上がるまでの日数が、玉豊をはじめとした他の品種よりも長く掛かるのが一番の理由です。

平ほしいもは通常約1週間で仕上がりますが、紅はるかは10日程天日干ししなければなりません。
この差は大きく、干し場も広げなければなりませんし、簾(すだれ)も揃えなければなりません。

また昔ながらの干し芋の味わいである玉豊の人気も根強いからです。

今月は、その仕上がるまでに時間が掛かる紅はるかを、もっと時間を掛けて仕上げた厚切りほしいものお届けです。

厚切りほしいもの良さは、その厚いが故の噛み応えある食感と、丸干し芋のような奥に蜜のような甘さがあることです。

干し芋の中でも一番甘いと言われる紅はるかだけに、厚切りほしいもでもその良さが引き出されています。

ただし加工するのはなかなか大変でした。

紅はるか以外の品種でも2週間はかかるのが厚切りほしいもですが、紅はるかはゆうに3週間はかかりました。
丸干し芋並みで、専用の干し場を用意して作りました。

2018年10月5日 株式会社タツマ
福井保久