干し芋のタツマHOME>今月の定期宅配干し芋
干し芋のタツマHOME>今月の定期宅配干し芋

2019年3月の定期宅配お宝干し芋今月の定期宅配干し芋を発送しました

育たなくても、作りづらくても、自社の有機農園では兼六人参芋の干し芋作りは続けていきます。

人参芋の中でも兼六種は一番ほしいもに適していますが、育たないのが難点です。

人参芋はカロテンが含まれているので、独特の甘さがあります。

意外と繊維質が多く、それは天日干しが進むと解ります。
仕上がる途中での選別も欠かせません。

「人参位の大きさにしか育たない」と言われて、一回しか作ってくれなかったという逸話もあります。

自社で有機農園をはじめたのは2008年からです。
はじめた理由は、有機干し芋を作るということが目的でしたが、“とても高品質なのに、作る農家がいない干し芋を作ること”も大きな目的の一つです。
今月の兼六人参芋の干し芋も、誰も作ることがない干し芋の一つです。

自社農園をはじめる前は、作って欲しい干し芋があれば、親しい農家さんに依頼するということをしていました。

兼六人参芋は、名前からもわかるように石川県で品種開発されました。
ところが、石川県では作ることが一度絶えてしまったようです。
タツマでは、静岡県磐田市で金子和三郎さんが作っていた兼六人参芋の苗を分けてもらい、作りはじめました。

カロテンを含む人参芋の中で、最も干し芋にして美味しい品種ですが、とにかく育たないという困りものです。
何軒かの農家に栽培と干し芋加工を依頼したのですが、一度は引き受けてくれても、まず次は断られるという繰り返しでした。
「人参位の大きさにしか育たない」というのも以前に依頼した農家さんに言われた断り文句です。

収穫量を考えると採算に合わないのが兼六種です。
しかも繊維質が多いことから加工にも手間がかかり、正規品の割合も少ないということで、二度目は作ってもらえない干し芋でした。

しかし、人参芋ほしいも特有の甘さは人参芋でなければ得られませんし、兼六種はその特有の甘さと風味のある人参芋の中でも一番の美味しさです。

2019年3月1日 株式会社タツマ
福井保久