2019年7月の定期宅配お宝干し芋今月の定期宅配干し芋を発送しました
高品質な干し芋作りは、効率だけを考えると、安納芋の干し芋を作ることはできません。
ほしいも産地で安納芋は、細くしか育ちません。干し芋の原料にするには小さすぎます。
甘さは十分に出ますがそれにはしっかり糖化させる必要があります。
加工の各段階で選別することで、良品だけを残していきます。
上々の安納芋が収穫できたので、腕によりをかけて干し芋にしました。
安納芋が焼き芋として脚光を浴びた後、ほしいも産地でも安納芋を作付けて干し芋に加工する農家が何軒かいたのですが、すぐにやめてしまいました。
それは、安納芋は収量が悪いこと、そして加工ロスが多いことからです。
ほしいも産地は、サツマイモにとっては冷涼な気候です。
もちろん鹿児島生まれの安納芋にとっても同じです。
温度が低いことから、なかなか干し芋に加工するサイズにまで育ちません。
そして繊維が太くなりがちなことから、加工ロスも多いのです。
結局産地で定着することはなく、ほぼ作られなくなってしまいました。
けれど“蜜芋”と呼ばれるだけあって、安納芋は干し芋にしても美味しいので、自社農園では作付けを続けています。
ということで、今月は安納芋平ほしいもをお届けします。
昨秋の収穫時に、安納芋をみて、かなり良い出来だと思いました。
その芋を今年の2月まで大切に保管し、十分に糖化させてから蒸かしました。
繊維が強いものは、皮むきやスライス、そして簾に並べる段階でも選別し、良いモノだけを仕上げました。
なかなかの出来上がりだと自負しています。
どうぞお楽しみください。
2019年7月5日 株式会社タツマ
福井保久