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2016年10月の定期宅配お宝干し芋今月の定期宅配干し芋を発送しました

玉豊(たまゆたか)に代わる品種として、紅はるかに次いでその可能性があるのがシルクスウィートです。高品質な干し芋に仕上がります。

苗の育ちが良くなく、作付けを増やせなかったシルクスウィートです。
産地全体でもまだ生産量が少ないのが現状です。

全体の生産量が少ないのがシルクスウィートですから、角切り芋はまず作られていません。

保存性が良いので加工を最後に回すことができました。
こういう原料芋があると、加工計画は立てやすくなります。

大きなシルクスウィートだけを選び角切り芋にしました。希少な干し芋です。

ほしいも産地の大きな流れとして、大きくなりやすいサツマイモから、あまり大きくならないサツマイモを原料とする傾向になりつつあります。
その影響が顕著になったのが、角切り芋の生産の減少です。

干し芋は平ほしいもを中心に作られます。
小さい原料芋は丸ほしいもに加工されますが、たいていの農家はこの2種類の干し芋を作るだけです。
それ以外に、角切り芋と四切り芋がありますが、これらを作る農家は10軒に1軒あるかないかほどです。
他に、厚切りほしいもや薄切りほしいもという特殊なものは、これはタツマだけが作っている干し芋です。

角切り芋は以前は生産農家が10軒に1軒に満たないことはなかったのですが、それでも元々作る農家が少ない干し芋でした。
その理由は平ほしいもよりも手間が掛かるからです。

  1. スティック状にするために2回スライスしなければならない。
  2. 簾に並べるのに手間が掛かる。
  3. 乾燥するのに時間がかかる。

このように、いずれも、平ほしいもに比べて作業が多くなる、または、大変になるということです。

手間隙惜しまない農家が作っていた角切り芋ですが、その農家が作らなくなった、または作るのが少なくなったのは、ほしいも産地で作られるサツマイモの品種が変わってきたからです。

何度かご説明していることですが、長い間ほしいも産地で主に生産されてきた原料芋の「玉豊(たまゆたか)」の作付けがここ数年でかなり減ってきました。

代わりに作付けされている筆頭は、「紅はるか」です。
これ以外には「ほし黄金」「シルクスウィート」、今年に入り「紅きらら」等です。

玉豊は、大きく、太くなりやすいサツマイモですが、紅はるかをはじめ代替の品種は、玉豊ほどには大きくならないサツマイモばかりです。

角切り芋は大きな原料芋を使うので、玉豊では角切り芋になる大きさの原料芋を揃えることができたのが、他の品種ではそれをすること自体が以前よりも大変になってきているのです。

今月は「シルクスウィートの角切り芋」です。
シルクスウィートは焼き芋用として開発されたサツマイモですが、流行のネットリ系で、それらは総じて干し芋適正があり、シルクスウィートも美味しい干し芋に仕上がります。
また水分含有率も高く、そこも干し芋の原料芋として適しているのですが、蒸かすとベタベタになってしまうのが、難点です。

2度スライスする角切り芋は、ただでさえ簾にひろげるのが大変なところ、べたつきがあることから、かなり苦労して角切り芋にしました。

玉豊に変わる品種が増えてきたとはいえ、その大部分は紅はるかで、シルクスウィートはまだまだ生産量が少ない干し芋です。
そして少ない生産量の中から、角切り芋にできる大きさを選んだだけなので、仕上げたその角切り芋はほんのわずかです。
まだまだ定番にできる量はありません。

シルクスウィートも甘い干し芋です。
角切り芋にすると適度な食感があります。
味わっていくと美味しさが出てくる、玉豊に似たタイプです。

収穫もそんなに悪くはありませんし、保存性も良いサツマイモです。
ほしいも用として作付けが増えてもおかしくないサツマイモです。

2016年9月30日 株式会社タツマ
福井保久