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2017年4月の定期宅配お宝干し芋今月の定期宅配干し芋を発送しました

栽培が難しいと言われている、昔ながらのサツマイモ「紅赤」を有機栽培でしっかりと育てることができました。

休耕していた畑だけあって、健康に育ちました。気候も「紅赤」にあっていたようです。

作りづらく収穫が悪いけれど、味は良いというのは、いずみ種と同じです。

「紅赤」という名前は、その肌の色からきているようです。果肉が赤い人参芋ではありませんでした。

戦前、主に埼玉県で多く作付けされていた「紅赤」を有機栽培で育てました。

「作りやすい、美味しい、収穫量が多い」
これらを目的にどの農産物も品種改良されます。
サツマイモも毎年多くの品種が登場します。
ですから自然と古い品種は淘汰されます。
紅赤もかなり多く生産されていたのですが、ほぼ作られなくなりました。

ただし古い品種でも作り続けられるものがあることも事実です。
前述した「作りやすい、美味しい、収穫量が多い」の中で、「作りづらくても、収穫量が少なくても、美味しい」場合がそれです。

農家も商売ですから、作りやすく収穫量が多いはとても魅力なので、この二つを優先してしまうのはやむを得ないことですが、農家の中には「作りづらくて収穫量が少ないけれど、美味しい」のだから、その品種を作る頑固な方はいるもので、この紅赤もそんなことから、生産量は少ないですが、作り続けられてきた、受け継がれてきたサツマイモです。

昨年、その紅赤の種芋を手に入れることができたので、有機栽培で育てることに挑戦しました。
正直言って難しいだろう、なかなか良いモノはできないだろうと予測していました。
作りづらいから紅赤は淘汰されたからです。

作りづらい理由の中には、病気に弱い、寒さに弱いが当然あるでしょう。
有機栽培では病気になった場合、農薬を使いませんから、その対処ができません。

貯蔵性も良くないという話も聞いていましたから、収穫から長時間保管することも大変ではないかとも思っていました。

また、埼玉県を中心に多く作付けされていたということは、埼玉県の土地に合っていたということですから、茨城の干し芋産地の土に合うかも定かではなかったからです。
そんなことから、ダメでも仕方がないを前提に栽培をはじめました。

結果は、予想以上の出来具合でかえって驚くほどでした。

もちろん畑は選びました。
休耕し輪作をすることで、土作りが上手くいった畑で栽培しました。
幸い、すくすく育ちました。
多分、その畑の土と昨年の気候が「紅赤」に合っていたのでしょう。 幸運でした。

3月はじめという、干し芋加工の最後に蒸かしたのですが、原料芋の傷みもほぼなく、貯蔵性にも問題ないことも証明されました。
今年も作付けすることにしています。
今年も上手くいけば、私たちの有機栽培で行けると確信ができます。

美味しいサツマイモということだけあって、干し芋適正はありました。
甘味も上々に仕上がりました。

初めて作った「有機紅赤ほしいも」です。

2017年3月31日 株式会社タツマ
福井保久