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2018年5月の定期宅配お宝干し芋今月の定期宅配干し芋を発送しました

こんなに美味しい干し芋に仕上がるのに、
生産量が少ないことが残念でなりません。

シルクスウィートは茨城県全体では、青果用と焼き芋の原料として定着して栽培されています。

出来上がりからもシルクスウィートは干し芋に適しているサツマイモだと解ります。

他の干し芋と同様に、加工前にデンプンを糖化させること、そしてよ~く蒸かすことで甘い干し芋に仕上がります。

2017年度のシルクスウィート干し芋の中でも、一番のものを選びました。

サツマイモも毎年たくさんの品種が出てきますが、定着するのはごくわずかです。

シルクスウィートは5年ほど前から栽培されている品種です。
ほしいもにも適したサツマイモでとても美味しい干し芋に仕上がりますが、青果用や焼き芋用としての作付けは増えているものの、干し芋用としては定着していないサツマイモです。

干し芋に適しているサツマイモは、青果用に品種改良されたものが結果干し芋も合っていたというものと、最初から干し芋用として品種改良されたものとがあります。
シルクスウィートは前者で、他には紅はるかや紅マサリがそれに当たります。
(後者は、ほしキラリやほし黄金です)

干し芋のサツマイモとして定着する条件は、『味=品質』はもちろんなのですが、収穫量が良いこと、病害虫に強いこと(これらは青果用としての条件でも同じです)、それ以外に製品化率が高いこと、保存性が良いこと、加工がしやすいことが挙げられます。

すべてに優れているサツマイモは無いので、干し芋農家では折り合いをつけて数種類の品種を作付けします。

では「シルクスウィートは干し芋用としてどうか?」ですが、まず、味はとても良いです。
甘く程よいやわらかさもあります。その他についても及第点です。
それなのに、干し芋の原料用として定着しない一番の理由は、加工特性に問題があるためです。

干し芋の原料芋は仕上がった時に甘ければ甘いほど、加工中とてもやわらかく、取扱い注意になります。
シルクスウィートも同様で、皮むきの時の扱いが大変なのですが、それは甘い干し芋の代表と言って良い「いずみ」や「紅はるか」も同じです。
それ自体は手間はかかりますが、ある程度は仕方ないとなるのですが、シルクスウィートはそこからが問題で、皮むき後にスライスした後、簾(すだれ)に並べる作業がとにかく大変なのです。

いずみや紅はるかも、やわらかい上スライスすれば、より崩れやすくなるのですが、シルクスウィートはその崩れ方が尋常ではないのです。
スライスした芋を剥がそうとするだけで実が崩れてしまうのです。

実に繊維がほとんどないために、やわらかく蒸かした実をさらにスライスすることで、どうにもこうにも崩れてしまうのです。

甘い干し芋を作るのには、やわらかく蒸かすのは必須で、そうするとシルクスウィート干し芋は加工がとても大変になってしまいます。

干し芋農家としても作りたいのですが、以上の理由から作るとしてもごく少量です。
ただやはり、いずみや紅はるか同様に、とても品質が高いのがシルクスウィート干し芋なので、少量でも作り続ける農家はいます。
今月はその中でもとても良い出来のシルクスウィート干し芋を選びました。

手間隙かけて作られた、シルクスイート干し芋をどうぞ味わってみて下さい。

2018年5月2日 株式会社タツマ
福井保久