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2019年2月の定期宅配お宝干し芋今月の定期宅配干し芋を発送しました

干し芋には合わないホクホク系の紅あずまでも、デンプンが糖になりきるまで寝かせれば美味しい干し芋に仕上がります。

しっかりと糖化させた紅あずまを、2時間以上蒸かして干し芋に加工しました。

手前味噌ですが、紅あずまが原料でも十分美味しい干し芋が出来ました。

紅あずま以外にも干し芋には適していない紫芋や黄金千貫も実験的に有機干し芋にしています。

無農薬で育てた紅あずまの平干し芋です。

日本全国で生産されるサツマイモの量からみれば、干し芋用として生産されるサツマイモは微々たるものです。(作付け面積の割合は1.5%位だと推測されます)

生産量が多い品種は、生食用(※)の「紅あずま」や「高系14号(金時芋)」、焼酎やデンプン用の「黄金千貫」になります。
紅あずまや高系14号(金時芋)は、スーパーの店頭に並んでいるので馴染みがあるのではないでしょうか。
茨城県全体では紅あずまが一番多く作付けされています。もちろん生食用です。
続いて同じく生食用として「紅はるか」「紅マサリ」となります。

さて、干し芋産地ではもちろん干し芋にするためのサツマイモを作付けしますので、紅あずまは作付けされていません。
干し芋に加工するわけではない自家消費用として、わずかに作られているだけです。
何故なら紅あずまは干し芋に合っていないからです。
焼き芋や蒸かし芋、天ぷらなどで食べて美味しいのが紅あずまで、ホクホク系のサツマイモは、基本的に干し芋にすると固くなり、あまり適していません。

しかしながら今月は『無農薬紅あずま平干し芋』をお届けしました。

美味しい干し芋を作る基本は、原料芋のデンプンが糖化するまで寝かせておいて、時間を掛けて蒸かすことです。
ですから、それがきっちりと出来れば、紅あずまでも美味しい干し芋に仕上がります。

デンプンが糖化に向かうということは、だんだんと熟し、やがては腐っていくということです。
今回この紅あずまを蒸かしたときは、貯蔵していた紅あずまの3割近くが傷んでしまい、まさにギリギリの極限状態でした。
そこまで待つことができれば、紅あずまであっても甘い干し芋の原料芋となります。

自社の有機農園では19種類のサツマイモを有機栽培しています。

有機農業はどうしても自然環境に左右されますし、便利な化学肥料も農薬も使えませんから、その年の気候により、どの品種の出来が良くなるかは解らないので、リスク回避の意味もあり多品種を作付けしています。

紅あずまも、ほんの少しですが実験的に生産しているという品種です。

紅あずま干し芋自体も珍しいですが、その無農薬干し芋です。
めったにお目にかかることはできない、本当のレアものと言えます。

2019年2月1日 株式会社タツマ
福井保久

(※)生食用…干し芋にする以外のサツマイモを産地では生食用と呼びます