2020年11月の定期宅配お宝干し芋今月の定期宅配干し芋を発送しました
一般の干し芋農家が作りたがらないサツマイモの一つが「ほし黄金」です。でも美味しさは折り紙付きです。
寒さが本格的にならない12月中に、ほし黄金は加工します。それでも傷みがあるので選別します。
ほし黄金はふっくらしているので細長い芋だけを四切り芋にしました。
ほしいもの原料芋として品質は玉豊以上で、栽培でも玉豊並みのほし黄金です。
保存性以外は申し分なしの干し芋用サツマイモが「ほし黄金」です。
干し芋用のサツマイモも毎年新しい品種が登場します。
それには主に二通りの系統があります。
一つは安納芋が脚光を浴びて以来、しっとり系のサツマイモとして品種改良されたサツマイモの系統です。
もう一つは、干し芋用のサツマイモとして品種改良されたサツマイモの系統です。
「ほし黄金」は干し芋用として開発された品種で、その開発の狙いは、長らく産地で主力品種だった「玉豊(たまゆたか)」の良さを保ちつつ欠点を無くすことでした。
玉豊は干し芋産地で栽培すると、収穫量が良く、加工がしやすく、美味しくて保存性が良い原料芋に育ちます。
ここまでの条件が揃うサツマイモの品種が出てくることがなかったので、玉豊は長い間、干し芋産地で一番多く作られてきました。
ところが近年、温暖化の影響で玉豊の製品化率が悪くなってきてしまいました。
そこで、玉豊の良さを保ちつつ、製品化率が高い品種として登場したのが「ほし黄金」です。
ほし黄金は、玉豊並みの収穫量があり、加工もしやすく、甘さは玉豊以上で、もちろん一番の狙いの製品化率も玉豊とは比べ物にならないほど改善されました。
しかし、一点だけ玉豊はじめ他の干し芋用のサツマイモよりも劣る点がありました。それは保存性が悪いことです。
元々サツマイモは寒さに弱く、産地の冬はサツマイモには厳しいので、どの品種も寒さ対策をするのですが、それを施してもほし黄金は冷え腐りが早いのです。
それが原因で産地に根付かない品種になってしまいました。
しかし、ほし黄金干し芋はとても美味しいので、タツマでは少ない作付けをしています。
そして寒さがやってくる前に一番最初に加工することにしています。
今月はその『ほし黄金の四切りほしいも』です。どうぞお楽しみください。
2020年11月6日 株式会社タツマ
福井保久