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2021年12月の定期宅配お宝干し芋今月の定期宅配干し芋を発送しました

ほしいもの品種の中で最も古くから栽培されているのが、いずみです。農家がお遣い物としたい干し芋が、いずみ干し芋です。

大きくならない“いずみ”の形状を活かす加工方法が四切りほしいもにすることです。

四切りは、適度な厚みがあるので食感も楽しめます。

いずみは育たないので平干しと丸干しが多く、ひと手間かかる四切りは少ないです。

いずみ干し芋は、生産者である干し芋農家にも根強い人気があります。

現在ほしいも産地で主に生産されている品種は紅はるかです。ここ10年足らずで急速に普及しました。それ以前は玉豊で、半世紀にわたり主力品種でしたから10年前は干し芋と言えば玉豊干し芋を指していました。

玉豊や紅はるかが普及したのは、干し芋にして美味しいことはもちろんですが、収穫量が良い、ほしいも加工がしやすい、冬の寒い時期までの貯蔵性が良い等が理由です。

毎年多くの品種が登場して干し芋に加工されますが、産地に定着することはほぼありません。それだけ玉豊や紅はるかが干し芋に適しているからです。

しかし例外があります。“いずみ”です。いずみの正式名は“いずみ13号”と言います。茨城県農業試験場の泉正六技師が昭和13年に育成した品種であることから名づけられました。ほしいも用の品種の中で一番古くからずっと作られている品種でもあります。

いずみは玉豊や紅はるかの2/3程度しか収穫量がありません。ですから主力の品種にはなりようがないのですが、それでも長い年月廃れることなく、産地全体の1割に満たない生産量ではありますが作り続けられてきました。
その理由はただ一つ「美味しい」からです。単に甘く柔らかいだけなら、いずみ以外でも多くの品種がそれを満たしてきましたが、いずみは残り、他の品種が残らなかったのは、いずみには、唯一無二ともいえる、いずみならではの甘さ・風味があるからです。

いずみは収穫量が悪いサツマイモというのは前述しましたが、それは大きく育たないからですが、その特性を活かしたのが四切りほしいもです。

今月は上出来の「いずみ四切りほしいも」です。いずみが持つ独特の甘さを味わってください。

2021年12月3日 株式会社タツマ
福井保久