福井保久の二十四節気考

今年の9月7日は旧暦で8月3日、この日は白露(二十四節気)です。

立春から数えて『二百十日』と『二百二十日』は、大きな台風が訪れる日の特異日として、どちらも雑節に挙げられていて、それらは“白露”の前後です。

今年は8月の暑さの影響で主要お米産地の中でも、早くから収穫がはじまっているところもあります。
平年でも昔よりかなり早いのが現代の稲刈りで、『二百十日』と『二百二十日』で言われるまでも無く、台風を気にしながらの作業になります。

昔の稲作ではこの時期は開花時期なので、こちらのスケジュールでも要注意日になります。

収穫時期の台風は、稲が倒れることが心配です。
稲刈り直前は稲穂がたわわな状態です。
実が詰まっている稲ほど倒れやすく、台風が来たらひとたまりもありません。
当然倒れれば品質も落ちますし、農作業も大変になります。

開花時期は穏やかな晴れが理想の天気です。
受粉ができないことには実ることがありません。

今も昔も白露の前後の天気は、稲作農家にとって大事で要注目なのです。

福井 保久