福井保久の二十四節気考

今年の2月4日は旧暦で12月16日、この日は立春(二十四節気)です。

ほしいも作りは12月に始まり、収穫したサツマイモがあるだけ続きます。
1月中旬位から、ぼちぼち蒸しが終わる農家が出始めますが、2月一杯までは干し芋シーズンという感覚です。

干し芋の甘みは原料芋の主成分のデンプンが糖に変わって得た甘さです。
時間をかけて熱を通す(蒸す)ことで糖化したデンプンの甘さが余すことなく引き出されます。

立春を含めた大寒前後の一ヶ月間が一年で一番寒い時期です。
サツマイモは寒さから身を守るために、デンプンを糖に変えます。
だからそれを乗り越えたこの時期の原料芋は干し芋の原料として好条件になっています。
そして最も冷え込む大寒からは、丸干し芋や厚切り等の寒くなければ出来ない干し芋作りもしています。
今年度は原料芋に恵まれました。
天気も寒に入ってから通年同様の寒さです。
もう少しこの天候が続くことで最高の干し芋が仕上がります。
干し芋作りに没頭している日々です。

福井 保久