福井保久の二十四節気考

今年の3月21日は旧暦で2月2日、この日は春分(二十四節気)です。

早いものでタツマが干し芋産地に本格的な有機農園を立ち上げてから、丸7年が経ち、8年目のシーズンを迎えています。

年を追うごとに、元々親しかった農家とはより親しくなり、あまりお付き合いが無かった農家の方たちとの交流が増えていて、それを痛感するのが、この時期です。

有機農園では立春を境に、種芋を蔵から引っ張り出します。
ようやく種芋を出しても寒くない気候になるからです。

そして、種芋の状況を確認します。
なんと言っても種芋が腐っていたら大問題だからです。

大問題というのは、自社の有機栽培ができなくなることももちろんですが、親しい農家の種芋を預かっているからです。

有機農園では定温倉庫を備えて、種芋が寒さに当たらないようにしているので、親しい農家に保存を頼まれます。
近隣の農家では、種芋は昔からの保存方法の所が多く、どうしても寒さで傷んでしまう家があるからです。

自社農園では結構多めに種芋を確保しておくので、毎年、何軒かの傷んでしまった農家に種芋を供給することもしています。

干し芋は日本が誇る伝統的な自然のおやつです。
昔ながらの手作り天日干しの素晴らしい干し芋を、これからも近隣農家と共に継承していきます。

福井 保久