福井保久の二十四節気考

今年の6月22日は旧暦で5月7日、この日は夏至(二十四節気)です。

有機ほしいものサツマイモ栽培は、この時期から本格的に草取りが始まります。
病害虫との戦いも始まり、暑さもこれからが厳しくなるのですが、夏至を境に日は短くなります。

この感覚は冬至の時も同じで、干し芋作りは12月にスタートしますが、冬至以降に本格的になります。
もちろん寒さも冬至から約一ヵ月後の大寒がピークですが、日は長くなっています。

事ほど左様に「夏に至る」と「夏を実感する」とは異なり、二十四節気というのは、“兆し”を説いてくれているのだと思っています。

人は何かに熱中するとそれしか見えなくなります。
だから知恵として生まれてきたのでしょう。
二十四節気だけでなく、古典や神話も、兆しを教えてくれたり、人が陥るやり過ぎに気をつけるように諭してくれています。

農作業は、もちろんその時の状況への対応ですが、それが未来、例えば収穫であったり、ずっと栽培ができるための土作りであったりに繋がっていなければなりません。

だから「夏に至る」今も「実感する夏」のための農作業をやることが肝心で、やっぱり二十四節気は知恵の賜物だと思っています。

福井 保久