福井保久の二十四節気考

今年の8月23日は旧暦で7月10日、この日は処暑(二十四節気)です。

その年の干し芋の品質の大本にあるのが“どんなサツマイモに育ったか”ですが、今がちょうどそのサツマイモが育っている真っ最中です。

サツマイモは多くの農産物の中でも、最も効率よく太陽エネルギーを蓄えることができます。
そして窒素分を自ら作り出せる(窒素固定菌と共生しているため)ので、痩せた土地でも育ちます。

ですから芋掘りをして育っていないことはまず無いのですが“どんなサツマイモに育ったか”は別問題になります。
特に干し芋用のサツマイモの場合、それが重要で、美味しい干し芋の原料芋には、適度な形と大きさであることに加え、十分な水分量が含まれていることが大切です。

それに対して影響が大きいのが、8月と9月の気候です。
少し雨が多いなと感じる位の降水量があることと、日中と朝晩の気温差があるのが理想です。

処暑は“暑さが収まる頃”を現しています。
畑では虫の声が聞こえてきて、田んぼの稲は黄金色に色づいてきています。
まずまず順調なのですが、できればもう少し雨が、日暮れからの涼しい風があることを望んでいます。
欲張りとは承知の願いです。

福井 保久