福井保久の二十四節気考

今年の3月20日は旧暦で2月12日、この日は春分(二十四節気)です。

まだ寒い日がありますが、日差しはかなり暖かくなっている干し芋産地です。
この時期は苗作りの準備です。
まだ寒い日があるので種芋は蔵に仕舞ったままですが、苗床の土作りはもう始めています。
農業では「苗半作」と言われる位、苗作りは大事で、その第一歩が苗床の土作りになります。

自社の有機農園ではこの土作りに、「自家製たい肥」を使います。
これは干し芋加工の時に出る芋の皮と、米ぬか、大豆くず、もみ殻が原料で、3年ほど寝かせて完熟にした「たい肥」です。

年に何度か切り返しして完熟にするのですが、この作業が結構骨です。
しかし、この「たい肥」は良い苗作りには不可欠で、しかも化学肥料を使わない有機農業では自分の畑に合った「たい肥」は自家製造しなければならないのですから、大変も何もありません。

そして何と言っても、美味しい有機ほしいもの第一歩ですし、原料芋の皮の再利用ということからも「自家製たい肥」作りは積極的に行っています。

春分を境に昼が長くなります。

これからは畑作業が中心ですから、それができる時間が増えるのは助かります。

福井 保久