福井保久の二十四節気考

今年の4月20日は旧暦で3月14日、この日は穀雨(二十四節気)です。

日本の農業の柱は稲作です。
二十四節気は農作業に欠かせない指標ですが、やはり稲作関連の言葉が多く使われています。
「穀雨」も、「穀雨」=「稲の生長に欠かせない雨」という意味があります。
稲の種蒔きにちょうど良い気候になり、そのための雨も多い時期を知らせてくれます。

現代の田植えは、多くの稲作産地では5月の連休に行われるので、種蒔きは3月中となり、本来の穀雨は現代の稲作とはズレてきています。

それが、ほしいも作りにおいて二十四節気は案外と当てはまります。
この穀雨の時期からは、気温が低くなる日はもう来ないことを知らせてくれるからです。
現在、苗作りの真っ最中で、清明からこの穀雨まではサツマイモの芽出しのための温度管理が大事な時期です。
苗床が寒くならないようにしっかりと管理しなければなりません。
穀雨の頃までに芽出しができれば成功です。

ちなみに、個人的にやっている『自然農の稲作』という昔ながらの農業では、この穀雨の時期に田んぼに種モミを蒔き、苗作りをはじめます。
こちらは“穀雨そのものの指標”通りの農作業です。

福井 保久