福井保久の二十四節気考

今年の12月7日は旧暦で10月20日、この日は大雪(二十四節気)です。

今年は天候不順で農作業が遅れました。
芋掘りが平年よりも二週間遅れだったので干し芋加工準備は大急ぎになりました。

いつもの年だと11月中に早く始める農家が蒸かしはじめて、この大雪の頃になると、どこの干し芋農家も加工が始まっているという風景ですが、今年はここにきてようやく早い農家も遅い農家も皆が一斉に蒸かし始めたという感じです。

毎年のことですが、この時期になると干し芋産地では天候が落ち着きます。
もう暖かい日はまず無く、雨も稀で、いわゆる干し芋日和になりますので、準備を早々に終わらせても大雪の頃まで待って大安に蒸かし始める農家もいます。

またこの時期は日が暮れるのが一年で一番早く、午後五時には暗くなりますから、干し場での作業は早め早めにしなければなりません。

ですから干し芋農家は日の出前に、蒸かして、皮剥き、スライスして簾(すだれ)に並べる作業を終わらせます。

早起きの冬が、またはじまりました。

福井 保久