干し芋タツマの商品一覧

2014年8月の“お宝ほしいも”

原料芋を選び、手間隙かけて作った新しいタイプの干し芋が薄切り干し芋です。まずは紅はるかで作りました。

タツマのオリジナル干し芋が紅はるか薄切りです。

紅はるか干し芋を最初に食べた時にボンタン飴のような甘さがあると思いました。
芋だけとは思えない強い甘さだからです。

タツマでは、同じ品種でも多くのバリエーションの干し芋を揃えています。
それは、原料芋に合わせて干し芋を作るからです。
大ぶりは角切り芋、中ぶりは平干し芋、小ぶりは丸干し芋、中ぶりと小ぶりの中間は四切り干し芋というように、その原料芋が一番美味しくなるための方法をとります。
また、平干し芋もその厚さを変えることで違った食感と美味しさが得られるので、積極的にバリエーションを増やしても来ました。
今月のお宝干し芋もその一環です。

紅はるか薄切り干し芋は、通常の平干し芋の2/3の厚さでスライスした干し芋です。
通常の平干し芋の9mmに対して、6mmでスライスしています。
なぜ通常の平干し芋が9mmかというと丁度良い歯ごたえになることと、作業性が良いことからです。
ではなぜ敢えて6mmにしたのかというと、紅はるかを食べた時に、もしこの干し芋がもっと薄ければ、口の中でとろけるような食感になり、よりボンタン飴みたいな感じになるのではないかとイメージしたからです。
しかし同時に、作るとなると手間がかかることは容易に推測できました。

平干し芋の基本は9mmですが、その年の原料芋の出来具合と天候で、8mmにすることもあります。
1mm薄くするだけで、スライスした後に簾(すだれ)に並べる作業はとてもやりづらくなります。
これを一気に3mmも薄くすれば並べるのが大変になるのはもちろん、その最中に芋を破いてしまって、並べられないのではないかとさえ想像できるからです。

でも、新しい干し芋を提供したいし、紅はるかの可能性を試したいし、紅はるかなら必ず薄切りで違う美味しさが引き出せると確信していましたから、試さない訳にはいきませんでした。

紅はるかは甘さが強くやわらかい干し芋です。
それを薄くすることで、噛むと口の中で溶けるような感触の、思惑通りの干し芋に仕上がりました。

この干し芋は、中ぶりと小ぶりの中間の紅はるかで作りました。
四切り干し芋にする芋よりも短いものが原料芋です。
この大きさを揃えることと、やはり作業性はかなり悪く手間がかかることからあまり多くは作れない干し芋ですが、紅はるかには合っているので今年度以降も作っていきたいと考えています。

2014年8月1日 株式会社タツマ 福井保久