福井保久の二十四節気考

今年の8月7日は旧暦で6月20日、この日は立秋(二十四節気)です。

立秋と言っても暑さの盛りの頃ですから体感は真夏です。
そうは言っても畑仕事をしていると、人の感覚よりも動植物の方が季節を早く感じていることに気がつきます。
草花の花の盛りは、暑さが続く前に一足早く咲いて実を付ける準備に入ります。

サツマイモの天敵のイモムシも、立秋の頃から繁殖のスピードを高め、残暑が残っていても秋分の頃には世代交代を終えるのが常です。
サツマイモのもうひとつの天敵の雑草も、伸び盛りは7月。まだ梅雨明けしていない頃です。
気温は今頃の方が明らかに高いのですが、伸びしろは7月の方があります、生長が速いという方が正しいでしょう。
サツマイモ畑を覆うツルに勢いがあるのは今ぐらいまでで、この時点で占有した場所(畑)の中で次の世代に備えるようです。

ほしいも産地での稲も同じように、穂を付けて受粉するのは立秋までで、これから先は稲穂が実っていくばかりです。

それらを省みると、真夏日や猛暑日が続く日々でありながらも、暦では立秋を告げるということに実感がでてきます。

福井 保久