福井保久の二十四節気考

今年の2月18日は旧暦で1月9日、この日は雨水(二十四節気)です。

毎年のことですが、ほしいも農家の干し場が片付けられていく時季です。
立春を境に徐々に蒸かしが終わり、それが仕上がって、干し場を片付けるからです。
ほしいも農家はまだ暗い、早朝(朝2時や3時)から干し芋を蒸かし始めますが、隣の家から干し芋を蒸かす蒸気が上がらなくなると寂しくなり、そろそろ加工を終わりにしたくなる、そんな時季でもあります。
このあたりで、まだまだ蒸かしが続く農家と、終わる農家が別れます。

まだ寒い季節ですが、日が長くなり、ひところよりも干し芋の乾きが早くなりますが、丸干し芋の仕上がりは時間がかかりますから、この雨水の頃が丸干し芋作りのタイムリミットです。

秋のサツマイモ収穫から、干し芋準備、12月に天気が冬型に落ち着いて一斉に始まる干し芋加工と、ここまで足並みがそろっていた農家の作業がまちまちになります。
つかの間のオフシーズンで体を休める農家と、干し芋加工を追い込みで急ぐ農家に分かれます。

福井 保久