福井保久の二十四節気考

今年の6月21日は旧暦で5月13日、この日は夏至(二十四節気)です。

稲の分けつが進んできたことが目に見える時期で、ここからひと月で稲は一気に生長します。

干し芋のサツマイモは、畑で、雑草とどちらが先に伸びるかの競争です。
ここからひと月半の間雑草を抑えることができれば、つるが伸び葉が畑を覆うことができます。

しかしなかなか上手くいきません。
気温も地温も上がり水分をたっぷり取った草は、一年で一番長い日光を受けて、すべての畑で一斉に伸びてきます。

有機サツマイモ作りでは手取り除草ですから、総出での草取りのスタートで、いかにして雑草が育つ前に草取りするかがポイントです。

サツマイモのつるの伸びを止めてしまうほど、草が先に伸びると、根が張っている草の除草は容易ではありません。
一度でも雑草が先行してしまうと有機サツマイモの収穫が期待できなくなるのが、毎年の体験からわかっています。

この時ばかりは、農薬を撒く一般農業の農家が羨ましくなりますが、有機ほしいもを待つお客様へ届けるための試練と捉えています。

福井 保久