福井保久の二十四節気考

今年の10月23日は旧暦で9月30日、この日は霜降(二十四節気)です。

今年は冷夏かもしれないという予報もありましたが、平年どおりの夏でした。(残暑は厳しくなかったです)
ほしいも産地はサツマイモにとっては寒い気候なので、暑い夏は歓迎ですが、それ以上に重要なのは雨です。

ほしいもに適したサツマイモは、総じて雨を欲しがります。
ホクホク系の紅あずまや金時芋と違い、しっとり系だからです。
特にほしいも産地の主要品種「玉豊(たまゆたか)」は、雨の多い年の方が高品質になります。
今シーズンは適度な降水量があったので、美味しい干し芋ができる原料に育っている期待があります。

霜降は立冬前の二十四節気で、そろそろ霜への注意を促しています。
ほしいも産地では立冬辺りが初霜で、サツマイモにとって畑での霜は命取りです。
ですからこの霜降の時期が芋収穫の適期になります。

掘りあげたサツマイモは約一週間畑に転がして天日干しにします。
このひと手間で、より高品質の原料芋になるからです。
もちろん霜が降りる前に収穫します。

福井 保久