福井保久の二十四節気考

今年の11月22日は旧暦で10月1日、この日は小雪(二十四節気)です。

ほしいも産地では気温もだいぶ下がり、ほしいも作りの準備が整った農家は、いつ蒸かし始めようかという秒読み段階です。
縁起かつぎをする農家は多く、11月23日の大安に取りあえず釜焚きだけしておいて、いつでもはじめられるようにしておくのもこの時期の恒例です。

「小雪」は北国や山間部で雪がチラホラ降り始める頃とされています。
ほしいも産地は太平洋気候なので冬の間は晴天が基本です。
そのため降水量は少ないのですが、この時期に降れば冷たい雨です。
また年明けになると、降れば雪の気候です。

農家はお天気仕事ですので、年がら年中天気が気にかかります。
干し芋加工が始まると、晴天が続くのを歓迎しますが、カラカラになるのも上手くないので、たまのお湿りも期待します。
お天気なのでどうしようもないことなのですが、春先から栽培したサツマイモが収穫後、腐ることなく保管できて、やっと干し芋になるのがこれからです。
どうしようもないことを願うのも人情でしょう。

福井 保久