福井保久の二十四節気考

今年の12月7日は旧暦で12月16日、この日は大雪(二十四節気)です。

芋掘りが終わると、ほしいも加工の準備をします。
仕事が早い農家は11月の後半になると、準備万端で蒸かすばかりになり、寒さが来るのをにらめっこで待ちます。

芋掘りや準備に時間がかかる農家でも、蒸かしがはじまるのがこの大雪の頃で、冬型の天気に落ち着き、ほしいも産地も冬の到来を実感します。

ほしいも産地では、干し芋をお遣物にする風習があるので、干し上がるのを待って贈答用の箱に詰めるのもこの時期は珍しくありません。
蒸かしてからお天気が続いて一週間経った午後に仕上がります。

冬至前ですが、日の入り時刻は一年で一番早く、午後5時前にはすっかり暗くなります。
だから干し場での仕事は大忙しで片付けなければなりません。

また、年末にかけてお遣物の依頼も立て込んでくるので、年内押し迫るまでは休みなしで干し芋を蒸かします。
干し芋農家にとってもまさに“師走”です。

福井 保久