福井保久の二十四節気考

今年の2月19日は旧暦で1月12日、この日は雨水(二十四節気)です。

雨水は昔から農耕の準備を始める目安とされてきました。
降ってくるのが雪から雨に変わり、雪が溶ける頃だからです。
ほしいも産地・農家にはちょっとピンとこない、当てはまらない言葉です。
茨城は冬の一番寒い時季でも、雪が降ることは滅多にありません。

干し芋産地では、まだ蒸かしを続けている農家もありますし、蒸かしを終えた農家は片付け作業をしていますので、農耕の準備をするのはまだ少し先になります。

そして、ほしいも農家がこの雨水の頃、一番気にするのは「春一番」です。

干し場は雨除けのビニールハウス下に作っているのが一般的です。
大風はこれに悪戯するからで、蒸かしを終えた農家は春一番の予報があると大慌てで片づけをします。

まだ干し芋加工が続いている農家は、それこそお天気を見ながらの蒸かしとなります。

農家は相変わらずのお天気商売です。

福井 保久