福井保久の二十四節気考

今年の4月4日は旧暦で3月8日、この日は清明(二十四節気)です。

種芋を苗床に植えることを“伏せこみ”と言います。
毎年この時期に行います。

苗場はビニールハウス内に作りますから、伏せこみ前の準備段階から暖かいところでの農作業です。
ほしいも産地は4月でも肌寒いので、苗場は最初のうちは天国ですが、それも伏せこみした直後までです。

暖かくする理由はもちろん苗の生長を促すためですが、これは諸刃の剣で、雑草の育ちも早めます。

苗床は、肥えた土にして、最初は水分をたっぷり入れ、そして気温が高いのですから、草にとっても最高の環境となり、種類によってはサツマイモの発芽よりも早く生えてくる草がありますから、すぐに草取りが日課になります。

そして日が経つにつれてハウス内は、暖かいから、暑い中での草取りとなります。

まあそれも苗がまだ幼い頃までで、成苗にまで育ってくると、外気温を入れて、強く逞しい苗に生長するようにします。

ここからの二か月間は、苗の声を聴きながらの苗場通いです。

福井 保久