福井保久の二十四節気考

今年の3月6日は旧暦で1月19日、この日は啓蟄(二十四節気)です。

干し芋を乾かす干し場は、ほとんどの干し芋農家が、ビニールハウスの中です。
風通しが良いように、ビニールは雨除けの天井部分だけですが、鳥除けのために前後左右には防鳥ネットが張ってあります。

そしてビニールハウス内に、干し芋を干す簾(すだれ)を置く棚を作ります。
自社の有機農園も、そこで干し芋を天日干ししているのですが、棚の下には白菜が植わっています。

冬は干し場に使うビニールハウスが、春は苗場になります。
苗床は栄養たっぷりなので、ここで野菜を作るととても美味しい野菜が出来ます。
ここでは冬野菜だけでなく、苗作りが終わった後も引き続き野菜を育てています。

その楽しみにしていた自社農園の白菜が、今年はダメになってしまいました。
厳寒で雪が多かったからです。
干し場以外で野菜作りをしている干し芋農家からも、やはり野菜がダメになった話をよく聞きました。

そんな厳しい今年の冬がようやく終わりつつあると、ここのところ感じはじめています。
田んぼも畑も段々賑やかになってきています。

いつもの啓蟄の風景になってきました。

福井 保久