福井保久の二十四節気考

今年の4月5日は旧暦で2月20日、この日は清明(二十四節気)です。

寒い冬から一転、3月は暖かい春の陽気の日が多く、ほしいも産地の桜もいつもより早く見頃になりました。

この清明の頃はちょうど種芋を苗場に植える、伏せ込み作業が行われる時期です。

ほしいも産地では伏せ込んだ種芋が大人の苗になるまで1ヵ月半ほど掛かります。
畑に苗を植える適期は5月20日過ぎなので、だいたい今頃が苗作りのスタートになるわけです。

ただし今年は桜の開花が早かったように、いつもより気温も地温も高いので、苗の育ちも早い可能性があります。

そして自社の有機農園は、これに助けられそうです。

冬の干し芋加工がずれ込み、片付けも苗場の準備も遅れて、平年通りの日程での伏せ込みはむずかしそうだからです。

育苗で肝心なのは苗床の土壌です。
肥えた土を用意するのですが、有機農業ですから肥すための資材は限られていて、自社の有機農園では自家製たい肥を使います。
これを苗場の土に馴染ませるのに、ある程度の時間が必要になります。

今年の苗作りは暖かい春の後押しを受けています。

福井 保久