福井保久の二十四節気考

今年の4月19日は旧暦で3月27日、この日は穀雨(二十四節気)です。

今年は干し芋加工がかなり遅れ、4月に入っても少ないながら加工作業をしていました。

干し芋作りをしている時は、「雨は降らないでほしい」という気持ちが強いのですが、終わるとともに、畑の土作りをしている立場になると、今度は手のひらを返したように、時折の雨を望むようになっています。

そんな中、雨を降らせてくれる時期がこの「穀雨」です。
麦を鋤き込んでいる畑にも、もちろん収穫を目指している麦にも、恵みの雨になります。

昔はこの時期の気温と雨が、稲の種蒔きに適していましたが、今では種蒔きがもっと早くなりました。
ほしいも産地やお隣の米どころの常陸太田市の田んぼに水が張られているのがこの時期です。

ですから現代の稲作にとっては「穀雨」の恩恵は薄くなっているのですが、この雨がある季節が一歩進むと初夏の晴天の気候になります。
田植え前の準備期間を教えてくれるのが「穀雨」というのが今ではしっくりときます。

福井 保久