福井保久の二十四節気考

今年の10月23日は旧暦で9月7日、この日は霜降(二十四節気)です。

サツマイモ栽培では土作りが最重要だと、今秋の収穫で改めて身に染みています。

サツマイモは土の中で実が成りますから、雑草に押されて葉の伸びが抑えられても、イモムシ被害が多くても、実がつかないことはありません。

雑草は除草で、イモムシも虫取りでと、サツマイモの生長を応援することはできるのですが、土の中の線虫被害はいかんともできません。

一般栽培では、この線虫を土壌消毒しておくことで防いでいます。有機栽培ではもちろん農薬(土壌消毒)は使いませんから、線虫がいない畑を作るしかありません。

一度サツマイモを栽培すると、土壌中の微生物が偏ってしまいます。

サツマイモにとって有用ではないモノが増えるのでそれを健康な畑にしていくのですが、これが容易ではないのです。

麦や緑肥作物の輪作をしたり、自家製たい肥を入れたりしますが、長い時間がかかります。

状態によっては3年かけてもまだ回復しない畑もあります。

現在、芋収穫の真っ最中ですが、線虫被害で収量もですが、
原料芋に適さない育ち方をしてしまった畑が少なからずあります。

それらはもっと長く土作りをしておくことを迷った畑です。急がば回れです。

福井 保久