福井保久の二十四節気考

今年の5月21日は旧暦で4月21日、この日は小満(二十四節気)です。

干し芋産地でもこの時期に夏日が当たり前のようにあります。

苗の生長が早くなる、それ自体は良いのですが、細いままで長く伸びてしまう傾向が出てしまいます。これが有機農業では困りものです。

有機農業の畑は、雑草や虫や鳥等の外敵がうじゃうじゃいるところに苗を持ち出すので、かなり強い苗に育てる必要があるからです。

苗にとって少々寒い日があると育ちを阻害します。そういう障害があった方が強い苗を育てるのに都合が良いのですが、このところの温暖化では仕方ありません。

そこで、朝晩に冷え込むのを利用して苗場のビニールハウスの両端を開けるなど、苗場内の気温を低くする工夫をして、苗に刺激を与えています。

太くて節と節の間が短い頑丈な苗をいかに育てるかが有機ほしいも作りの第一歩です。

福井 保久