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2015年3月の“お宝ほしいも”

今年のほしいもは総じて出来が良く、ほしキラリも上々に仕上がっています。
ほしキラリは干し芋用のサツマイモとして開発された品種で、平成21年にごく一部の農家で作られるようになり、平成23年には茨城県の準奨励品種に登録されたのですが、全くといっていいほど干し芋産地に定着しなかったサツマイモです。
『収穫量は少ないけれど、味は良い』というのがほしキラリの謳い文句でした。
ほしいも農家も商売ですから、いくら味が良くても、育たない品種は作りたがりません。
ほしキラリは干し芋の主力品種の玉豊の2/3程度の収穫量です。
そこで、茨城県の農業研究所では、『黒マルチ(畝“うね”に黒いビニールを張り温度を上げる)をして、苗と苗の間の間隔を広げる栽培方法で、玉豊なみの収量になるから作ってね。』ということで準奨励品種にしたのですが、残念ながら積極的にほしキラリを栽培する農家はごくごくわずかです。
だいたい玉豊よりも黒マルチを張るという、手間をかけなければならない時点で敬遠されてしまいます。
タツマの自社の有機農園では、ほしキラリを栽培していますが、そこでわかったことは、苗の育ちが他のサツマイモに比べて遅いことです。
これでは ほしキラリは普及しないと痛感しました。
苗を植える時期は限られています。
干し芋産地では5月20日から1ヶ月間が適期(その年の気候により変動はありますが)ですから、それに合わせて苗作りをします。
ほしキラリはそれまでにほんの一部の苗しか育たないのです。
これでは作りたくても作れない、または、育った分の苗しか植えられないということになります。
だから ほしキラリ干し芋は極めて生産量が少ない干し芋です。
今月は、そのほしキラリの丸干し芋をお届けしました。
どの干し芋でも、丸干し芋は平干し芋に比べて、生産量が少ないですから、ほしキラリ丸干し芋はとてもとても希少な干し芋です。
今年の干し芋の出来は、ワインで言うところの当たり年です。どの品種も上出来です。
もちろんこのほしキラリ丸干し芋もとても良い出来に仕上がりました。
2015年3月6日 株式会社タツマ 福井保久

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