福井保久の二十四節気考

今年の8月23日は旧暦で7月21日、この日は処暑(二十四節気)です。

ほしいも産地は茨城県の北部になります。
お盆を過ぎて「処暑」を迎える頃には、茨城県の南部では稲刈りが始まります。
収穫の秋ですね。

農業は非効率な産業ですから、効率を上げることが迫られます。
すると農機具で大規模に生産するようになったり、強い農薬や化学肥料を使うことでの効率化にどうしてもなりがちです。
また高齢化が顕著な産業でもあります。
すると効率化と同じ延長線に「省力化」のための、機械頼み、農薬・化学肥料頼みにも繋がっていきます。
仕方がないことではあります。

だから、稲作等でも極力「省力化」になっていて、昔のように「稲の生育を見て手を打つ」ことが行われなくなっています。
肥料の投入も農薬の使用も手間を省くために、強いものに強いものにとなっていきます。

しかしながら、昔ながらの「稲を見て手を打つ」稲作をしている農家もいます。
稲刈りも稲を見て決めます。

タツマの有機農園でのサツマイモ作りもそれと同じです。
畑ごとのサツマイモの生育で農作業を決めます。
今は根に小さい実が付いている時です。
この時期の農作業のポイントは、サツマイモの葉の勢いや大きさや色を見て、秋までまだまだ元気かを見極めます。
もしちょっと疲れているようだったら、追肥をします。
それも必要最小限です。
あくまで自力で育つ手助けです。
大変ですが、こういう農業はやりがいがあります。

福井 保久