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ブログ 今日のいもたつ

のぼうの城 和田竜

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豊臣秀吉の天下統一の最終局面、
北条家の支城「忍城」成田長親を城代とした僅かの手勢と、
石田光成の大軍との合戦の小説です。

歴史の上で特筆される史実の上、
小説としてもとても良く造られていて、涙する内容と、痛快さで
楽しく通読させてもらいました。

内容は、読んでのお楽しみです。
内容以外で感想を。

人は安易に成功を求める気持ちはある、(成功に限らなくても)
持っている本能です。
安易を求めるのも解りますし、自分もそうです。
安易というのは、努力以上を求める姿勢です。
それと、こじつけて成功を理論することです。

この本はそんな基本的なあやまちを諫めてくれます。
特に、効率とか言っていることに対して。


人間 勝負をする時が来ること、きっと人生であるはずです。
そこでは、効率とかコツとかはありません。
対面した状況があるだけです。

それと、自分の過去と、今いる仲間です。

この戦は、誰の予想よりも長親たちに上手く運びました。
これもたまたまの要素があります。

だけどたまたまを引き出す、
状況をずっと培っていたこと。
心を静かに、どうすればよいかをきこうとしたこと。
人として生きようとしたこと。


こんなにも普遍を勇気をもって実践した武将と領民たちに
頭が下がるとともに、
あくまで殺人ですが、それを超えた美意識が戦国時代のあったことを
再認識をした、しよう。というのが読後の感想です。

【いもたつLife】

日時: 2009年06月24日 05:13