ブログ 今日のいもたつ

2012年03月

EMボカシ肥料を作りました

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現代農業は力技で、
こちらの都合にもって行きます。

農薬は野菜や果物が育つための弊害をことごとく排除します。
そして、化学肥料が即、野菜・果物の栄養になります。
(これを否定しているわけではありません)

それに比べ有機農業は、これが決定的に効くというものはありません。
そこで、サツマイモが数々の弊害に負けないで健康に育つ環境を
色々と効果がありそうなことを組み合わせて試行錯誤しています。

その一つとして、EMボカシ肥料を使った栽培を試します。
第一歩はEM活性液作り、
第二歩は、それを使ったボカシ肥料作りです。
米ぬか、大豆の粉で作りました。
甘酸っぱい香りの肥料で、サツマイモにもよさそうです。
これを完熟させます。

【芋日記】

日時:2012年03月31日 07:15

道 1954伊 フェデリコ・フェリーニ

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映画をたくさん観るようになったのは、
ここ5年くらいです。
そのきっかけのひとつが、
毎週木曜日に静岡市の視聴覚センターの映画会です。
残念ながら今年の3月で終了。

昼と夜の部の2回開催でしたが、
昼の部だけは再開かもということですが、
昼はまず無理。
多くの名画を大きなスクリーンでみせてくれました。
ありがとうございます。

そのラストを飾るのが「道」でした。
2度目の鑑賞です。

フェデリコ・フェリーニ初期の傑作ですね。
彼の作品はこの後だんだん「達観的」になっていきます。
だからこの作品を押さえるのは、フェデリコ・フェリーニの
この後の作品に触れるために大事で必要な位置づけの作品でもあります。


真反対な人間性の男と女。
男は小悪党、でも我々です。
自己都合で生きています。
女は良心です。
天使に近い存在ですが、天使ではありません。

物語は、二人の道化師が食いつないでいく姿を追います。
二人は時にはお互いを認め、時にはお互いがわかりません。
これも我々の日常です。

そして経済(食べること)の、
死ぬまで生きることの直面を、
二人の生き様で語り、
女の出生からも示唆させます。

だから相反する二人は寄り添います。
けれど、女が男を許せない出来事が起きます。

そこにかかわるのは、二人を諭す、
二人を本当は幸せにする男だったのかもしれません。

そして男が女を棄てます。

男は自己都合で生きます。
それは男にとって自然で、必然で、最良の選択です。
誰もが選ぶ道です。


ラスト。
女の死を知ると男は愕然となります。
男は女の死を予知できたのに、
それはひとごととしていたからです。

男は現実を直面すると、自分では制御できない全く違う男が現れました。
男は、生きていくことができない程に追い込まれます。

自己都合の生き方の清算が待っていたかのようです。

この映画は、三途の川で、
生前の行いで、地獄と極楽に分かれる、
という価値観だけで語っていません。

男が生きてきた生き方の清算を映像にします。
それをどう観るものが受け止めるかを問うているのです。

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

日時:2012年03月30日 07:27

柳家花緑独演会

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現役落語家の中で、トップクラスで、
私としてはかなり好きな、そして実力ある落語家だと思っている
花緑師匠の独演会です。

前座の柳家フラワーさんの「元犬」師匠が「火焔太鼓」
中入り後、見事な大神楽があり、締めは師匠の「試し酒」。
満喫しました。

「元犬」は初めて観たネタでした。

昨秋も花緑師匠の「火焔太鼓」は観ているのですが、
そこからの練り上げを感じます。
志ん生師匠を元に、相変わらずのスピード感が売りです。

大神楽は見事の一言です。
なかなか目のあたりに出来ない貴重な芸とのこと。
27歳で芸歴24年というこれから、
この世界を背負って行く、柳貴家雪之介さんの将来も楽しみになる芸でした。

締めの「試し酒」は、音でしか聞いたことがないネタで、
ライブは初めてです。
こういうネタは、ライブでこそ価値があります。
私が酒呑みということもあり、
苦笑いながらの大笑いでした。

花緑師匠流石のひとときでした。

【いもたつLife】

日時:2012年03月29日 07:40

防草シート

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有機干し芋作りの干し場の脇にスタッフ駐車場があります。
ここの草取りが大変で、一年に数回、
スタッフ総出で一日がかりで草取りしていました。

有機干し芋の干し場の脇ですから、
除草剤は撒けません。
そもそも除草剤がありません。

そこで防草シートを特注しました。
隙間があるので、
(雑草は生命力があるので、わずかの隙間からも伸びてきます)
稲藁を敷こうと考えています。

【芋日記】

日時:2012年03月28日 07:42

うなぎ 1997日 今村昌平

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妻を殺した男、愛しているから殺害して、
そこでこの男の人生は止まりました。

自殺未遂の女は、世間に流されて流されて、
でもそれなりに上手く立ち回った女でした。
でも生きていくことに疑問を持ち自殺を、
この女を助けたのが、男です。
女は大人ではありません。
自分の人生はまだ流されています

二人がたどり着いたのは、
平和な田舎町です。
ここでの何もなさそうな、
たとえば無邪気なUFOオタクとのかかわりや、
たとえば釣りを楽しむ出来事や、
女遊びに誘われる、
些細なことしか起こらない中で、
二人は少し変化します。

その日常に、女の過去の清算という大きな事件が否応なく訪れます。
女は覚悟を決め、
男は覚悟を決めざるを得なくなります。

男は、十字架を背負うことで、
止まっていた人生が動き出すところで終了です。

二人がこれから幸せになるかということは問題ではなく、
男がもう一度動き出すことができた、
それには些細なことの積み重ねが積もったことと、
十字架を背負う偶然があったからです。
でもそれを決めたのは男自身です。

人は息しているかぎり、仮死のままではいられません。
ただ、償いを自分で超えられないとして縛られていた男には、
払うべき大きな代償がない限り次の一歩がでなかったのです。

そういう機微を感じる映画でした。

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

日時:2012年03月27日 07:26

メロンの苗床

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昨年の干し芋産地でのメロンの収穫は壊滅的でした。
親しい農家でメロン栽培している5軒のうち
なんとか収穫できたのは1軒で、
残り4軒はほとんど収穫なしか、全く収穫なしでした。

そんな経緯があり、今年度のメロンの作付けは、
どこの農家もかなり減らしてしまいました。

減らしても作業は同じで、
苗床作りからスタートです。

【芋日記】

日時:2012年03月26日 06:25

水曜日のエミリア 2009米 ドン・ルース

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自分勝手な大人たちとその犠牲になる子供と一見されますが、
主人公は一生懸命に生きようとしています。
それが空回りばかりです。

彼女の気持ちはわかりますが、
彼女に感情移入はできませんでした。
もっといえば、彼女の夫にも、元妻にも、
彼女の母と父にも理解できません。
何故か?

大人たちは重箱の隅をつついているような印象だからです。

全体の流れは、
彼女と血のつながらない息子が、
家族になるという流れで、
王道でそこにたどり着く彼女と息子の心の葛藤は
よく描かれていたと思います。

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

日時:2012年03月25日 09:21

おかあさん 1952日 成瀬巳喜男

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文句なしの良い映画です。
戦後の貧しい家族が、生きていく姿です。

全体は明るい雰囲気ですが、
不幸が当たり前に起こります。
無常であることを、
目の前のことを、
受け入れるしかないなんて理屈をつけることもなく、
淡々と映画は過ぎます。

戦前クリーニング店を営んでいた夫婦が
(妻=おかあさん=田中絹代)焼け跡から
立ち直り再興します。
長男、長女(香川京子)、次女と妻の甥を預かっています。
途中夫の一番弟子がクリーニング店の助っ人で家族に加わり、
最後は丁稚が家族に加わりますが。

長男が亡くなり、夫が亡くなり、
次女は養子に出します。
一番弟子も去ります。
家族は欠けていきます。

悲しいことが矢継ぎ早です。
その代わりの幸せは些細です。
お祭り、映画鑑賞、長女の彼氏の招待のハイキング、
次女との別れる前日の遊園地。

ドラマでないドラマ、
別れの方がクローズアップされますが、
これも淡々と、だから余計にリアルです。

そんな日常を台詞でなく、
姿で語ります。
感動的でない常に感動を感じます。


ラスト近く、家族がほとんど欠け、丁稚が来た頃、
長女はそろそろ嫁ぐことを匂わせます。
それと同時におかあさんが死に近づくことも匂わせます。
それはこの映画の無常な日常の精神の余韻です。

生きる本質を考えました。

追伸
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ご興味がある方は、干し芋のタツマのトップページからどうぞ。
干し芋のタツマ

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【芋日記】

日時:2012年03月24日 07:22

麗しのサブリナ 1954米 ビリーワイルダー

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たくさんの面白さが入っている、
名作と言われているのが納得出来ます。

語り尽くされているでしょうけれど、
オードリー・ヘプバーンは美しいです。
ファッションも。

コメディで終わっていないところも好感です。
ちょっとした風刺がアクセントですし、
主役達の親世代の価値観も年代を考えて自然でしょうし、
西欧の当時の感覚を知ることができます。

リズムもあり、脚本も無駄なしです。

個人的にはラストがアンハッピーの方が自然と思いますが、
まぁそれはご法度でしょう。

この映画の前日に、
新藤監督の「どぶ」を鑑賞したのですが、
同じ年代の日本とアメリカの違い、
映画等でわかっている、
何度も感じていることですが、
あまりの違いを今回も痛感です。

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

日時:2012年03月23日 07:40

現代フランス映画の肖像2(フィルムセンター)

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コナン大尉 1996仏 ベルトラン・タヴェルニエ
第一次世界大戦のフランス軍の軍隊での出来事を、
二人の将校を中心にして、
戦士や従軍している人々やその背景を描きます。

人の性格は戦場でもそれにまつわる戦時下の生活でも、
それぞれです。
馴染める者、できない者、
適応できる者、できない者、
戦時ではなくても同じくですが、
戦時下の方が顕著です。

二人の将校は、お互いに相手を尊重しながらも
時に争いながら自分が信じる行為をします。
そこに他の者が絡んだり、事件も起こるのですが。
歴史的な背景が分からず少々戸惑いもありました。

それはともかく、
友情と人間模様を丁寧に綴った映画です。

フランスでどれ位支持されているかは分かりませんが、
事情通が観ればもっと楽しめる映画という匂いを感じました。


【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

日時:2012年03月22日 07:47
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