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ブログ 今日のいもたつ

アラバマ物語 1962米 ロバート・マリガン

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多様なテーマを盛り込みながら、
そのどの主張も伝わってくる、
なかなか他では味わえない作品です。

1932年当時のアメリカの差別を訴える
アメリカの良心とも言える陪審員制度に疑問を投げかける
ひとり父親となった時の教育を考える
子供たちの横のつながりと冒険
子供たちの成長物語
隣人を介したちょっとしたミステリー

先進的で、骨太な思想がラストで現されます。

作品の8割が子供たちの視点です。
ここを介することで、伝わせたいことが、
ぐっとプラス、深く伝わります。
とてもうまい構成だと思います。

裁判シーンでの長まわしも中締めを感じ、
前後の子供中心の展開とは違う独立した主張があります。

ともすればあれもこれもとなりがちなところを、
随所に力が入るほど見入ってしまう様に仕上げています。
役者はもちろん脚本、演出、音楽と総合力で組み立てられた映画でした。

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

日時: 2010年02月24日 07:05