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いもたつLife

経営者・平清盛の失敗 山田真哉 著

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「会計士が書いた歴史と経済の教科書」

通貨を、流動性や保存性という
通貨としての価値しか見出せない、
応用が利かなかったことにとても反省です。

軽いタッチですが、力を込めて書かれています。

読み手を引き込む構成もよく考えられていました。
面白かったです。

【いもたつLife】

日時:2012年10月11日 06:04

新型車両

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JR常磐線の特急「スーパーひたち」「フレッシュひたち」に
新型車両が導入されました。
昨年春からなのですが、一部ダイヤでの運行なので、
乗り合わせることがありませんでした。
今回、運よくたまたま乗車しました。

外観は新しさを感じませんでしたが、
内装はシックで落ち着きがあり、
シートもヘッドレスト付きで高級になっています。

騒音対策も旧車両よりも優れていました。
乗り心地も改善されている感じです。
(仕事(PCの入力)をすると乗り心地の改善がよくわかるのですが、
今回はPC入力しなかったので感覚でよさそうと感じました)

【いもたつLife】

日時:2012年10月06日 07:28

治作 結婚式

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とても親しくさせていただいている、
日本料理の治作の、
若き親方の結婚式に招待されました。

親方は大学卒業直前に、
先代(父)を亡くし、急遽後を継ぐことに。
約10年で、今では立派な一流のお店にふさわしい店主です。
親方ももちろん苦労していますが、
それを支えた女将さん(母)、そして妹さんと、
家族で店を盛り立てました。

それらが報われる結婚式で、
それらを喜ぶ方々への披露宴でもありました。

【いもたつLife】

日時:2012年10月01日 07:46

SPAC演劇 夜叉が池 宮城聰 演出

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宮城聰さんの演出は、様々な要素があり、全部をとらえきるなんて、
とってもできませんが、
音楽、ユーモア、シリアスな演出、
光、照明、闇、
観ているだけで楽しいし、深さを感じざるを得ません。
そして、十分な稽古をされた洗練なSPACの演劇はいつも感動です。


夜叉が池は、
村の人々、魔界の者達、
なみなみと溢れる夜叉が池からの清水の麓の、両者を橋渡しする夫婦
(正確には夫婦ではないかも)、
そこに何が起きたか、村に深刻な日照りが続くことで、
3者が動き始めます。
それを見届けるのは、観客を代表する京都の大学講師、
彼の目で物語が始まり終わります。

3者がそれぞれメインになる舞台での演出が、三者三様です。

夫婦と講師の舞台は、良き人の営みと、
悪意がない人の嫌らしさと純な心を伝えます。

魔界の舞台は宮城さんがユーモアを交えた楽しい演出が光ります。
その中に、魔界の姫がいて、彼女は純粋な心の持ち主で、
恋のために全てを捧げる心と、
約束(義理人情)を曲げられない姿勢を見せます。

村の人々は7人です。
政治家、金持ち、教師、神主、農民、ヤクザ、従順な人
凝縮された人選です。
それらのごく普通の社会に属する人が、
生死の危機を感じた時にとる行動は、
魔界の姫の純粋な行動とは真逆です。

けれど、人はこうなるのが常です。
そして、魔界の姫も人が創る象徴で、それも人が自ずから持ち合わせた心です。

だからこの演劇は、
人の嫌らしさの極みをみせながら、人の善をも匂わせます。
人の嫌らしさは、迫り来る音と圧力で圧巻をみせます。

村の人々と魔界の橋渡しの夫婦は、
結局やり玉に挙げられるのですが、
二人の暮らしは理想像です。
だからやられたんだろうと、悲しくなります。

人は嫌らしさと純粋の両面があります。
その中で、嫌らしさは徹底されます。
多分夫婦は、村が日照りで困る中でも比較的その貧困の影響はなかったのでしょう。
決して裕福な暮らしではないけれど、困らないことに揚げ足を取るのが人の性です。
しかも仲が良いことはそれを冗長します。

村の7人には、金持ちがいます。
だけど、金持ちでない夫婦はやられるのです、金持ちはやられずに。
そこには嫉妬も大きい一因です。
それと、誰かを生贄にする共通認識の中で、
生贄にしやすい者を求める安直が、それを正当とする見せ掛けの正義で、
溜飲を下げるかのように村の共通意識になります。

それを推し進める正当さを言い聞かる迫り方です。
(これが圧巻です)

その狂った村は葬られます。
それを講師は見届けます。私達に見届けて欲しいように。

純粋だった姫は我が意を得ます。
そしてラスト、
天空から廃墟になった村を眺め、
寄り添いながら死んだ夫婦に語りかけます。
けれど夫婦は動き出すことはありません。

それを見て講師は客席に消えます。私達の下に戻ります。
そしてカーテンコールです。

けれど、夫婦はそのまま動きません。

宮城さんは基本的に性善説だと私は思っています。
このラストは非情さを演出しています。
一件非情な演出ですが、私は心の中で「動くな」と言いながら、
素晴らしい俳優(夫婦を除く)達に拍手を贈りました。

(宮城さんの意図はわかりませんが)
取り戻せない事は常。
大きいことも小さいことも。
それを持ち帰ることが私にとってのこの演劇でした。

【いもたつLife】

日時:2012年09月30日 09:12

紅葉山庭園 家緑の夢空間(呈茶付き)

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駿府城内の紅葉山庭園で1年に一度、
柳家家緑師匠の独演会が開かれます。
庭園内の茶室で84名という、家緑師匠の独演会としては、
(たぶん)最少人数で聞ける落語会です。
マイクを使わない肉声で師匠を間近にしての落語は最高です。
(しかもお茶とお菓子付き)

今年の演目は、
師匠の前にお弟子さんの柳家フラワーさんの「元犬」、
師匠の「つる」
中入り後に「妾馬」です。
終了後には、師匠のサイン会もあります。

家緑師匠は、かなりの人気者ですが、
小さい箱でサイン会まで、たぶん最終で帰るのでしょうけれど、
最前線でファンを大切にしています。
素晴らしいです。落語も良いわけです。

「つる」は、
表情が最高です。普段、音で落語を楽しみますが、
音で楽しめないのが表情です。
ライブはやっぱり良いです。

「妾馬」はたっぷり50分。
こんな丁寧な「妾馬」は初めてです。
この演目、実は私は、大詰めでくすぐったくなる演目なのですが、
そこが感動的までになっていました。
そしてこれも表情と声色が良い。
たっぷり楽しみました。

この落語会は84名という定員なので、抽選です。
来年も当選することを祈るばかりです。

【いもたつLife】

日時:2012年09月29日 08:04

2012年9月の治作

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銀杏
翡翠色に輝くまさに秋の味覚、
綺麗で食べるのが勿体無い位です。
あまく、ほろ苦く、ねっとりした食感。
銀杏ならではの上品な味わいです。
ひと塩が活きています。


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先付け
秋刀魚の卯の花、梨とパプリカの白和え、揚げナスの田楽、筋子の醤油漬け、栗と枝豆
秋は食材の宝庫です。

良い感じで〆てある秋刀魚と卯の花が合います。
柚子風味が美味しさを一段上げます。

梨、パプリカ、白和えのハーモニー!
(無理やりですとのことですが、そんなことなしです)

秋茄子は嫁に食わすなとはこのことです。

あっさりめの筋子は酒に合うし、(13by山廃純米)
旨みをかねたさっぱりさです。

枝豆らしい、栗らしい、素材を楽しむ贅沢さです。

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からすみご飯
紅白がおめでたい演出です。
(治作のご主人が結婚間近)
からすみで菊姫を飲んで、
ご飯の味を確認して、
両方で美味しくて、ここでもう一度菊姫呑んで、
ひと口で最後のからすみご飯に大満足で、
菊姫をまた堪能しました。


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お造り
赤身、中トロ、ヒラメの昆布締め、カツオ、アワビ、アカイカ

こんな贅沢して良いのでしょうというくらい
豪華でどれもうまい。

ヒラメが綺麗しかも、昆布締めの上手さを感じる締めで、
しかもヒラメの旨さの余韻が残ります。

なんでこんなにコリコリで甘いのか。
包丁の技とイカの手柄です。

イカとは違うコリコリでイカとは違う甘い旨みがアワビです。
そして磯の風味が脳裏まで上手さを刺激します。

カツオはタタキです。
あぶらがのった身に、歯ごたえの良さをプラスさせています。
カツオも大好きですが、今までとは違う味わいの発見です。

きめ細かさが見ているだけでわかり、
それ以上の味を提供してくれるから嬉しいばかりです。

ワサビと醤油が上物でないと、本当の中トロの美味しさが味わえないことが、
わかります。
それだけの中トロでした。


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ハモとマツタケの土瓶蒸し
『あ~おいしい』と思わずもれます。
二杯目も『あ~おいしい』です。
三杯目、やっとどういう味かわかってきます。
そして、大きいマツタケの食感を味わい、
飾り包丁のハモを味わい、大きい銀杏でほろ苦さを味わいます。
ここで気づくのは、菊姫を呑んでいなかったこと。
もう一回りは、菊姫と、土瓶蒸しを楽しめました。


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ゴマ豆腐
いつもタイミングが素晴らしいです。
ハモとマツタケの土瓶蒸しのあの旨さの後に、
別次元で匹敵できるのが、
治作のゴマ豆腐です。
正々堂々の味で堪能し、
菊姫とも合わせ、治作の底力を今日も感じます。


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焼き物・煮物
カモ
カモ、ネギ、カラシ、強いものが拮抗しています。
強い者同士で美味しいというよりも、
荒々しいうまさを味わわせてくれます。


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キンメの焼き魚
見るからに美味しそうで、香りも絶品です。
皮も、身も、骨回りをしゃぶっても、どこも凄く美味しい!


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キンメの煮付け 活き締め ハリ付き
裁いたら針もついていたキンメです。

頭は食べるというよりもしゃぶるです。
身がほぐれるところももちろん美味しいのですが、
身を食べるために骨をしゃぶると、
そこには異次元のうまさがあります。

“むしゃぶりつく”
ほどの味わいは、やっぱりキンメの手柄と、
それを仕入れる手柄と、煮付ける技です。


マツタケご飯
ご飯とマツタケが1対1です。
ご飯にマツタケの味と風味がまとわりついています。
ご飯一粒に旨みが伝わっています。
日本人がご飯を主食にしていることは正解です。
そして、マツタケの上手さを受け止めているご飯はやっぱり偉大です。


イチジクと葡萄のゼリーよせ
残暑が顕著だっただけに、それを癒すデザートです。
秋の素材の暑気払いデザートです。

葡萄は、甲斐路、長野パープル、ロザリオビアンコ
どれも皮ごと食べられます。
爽やかで締めくくりにふさわしいおいしさでした。

【いもたつLife】

日時:2012年09月26日 07:59

2012年7月の治作

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先付け
山芋、トマトの酸味の利いたゼリー、焼きナス、ウニ
香ばしい焼きナスに酸味の利いたゼリーが合います。
酸味は食欲をそそります。
スダチみ搾ってあって夏の第一弾に嬉しい味です。
ウニが絶品で菊姫と堪能です。
山芋がしっかりとした食感とでしたが、
だし汁と混ぜながら火を入れて、
最後にゼラチンも使って調理したそうです。
これも程よく酸味が利いています。
技を感じます。


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ウナギ飯
熱々です。
こんがり焼けていてウナギの濃厚な味がします。
ワサビとも、菊姫とも、ご飯とも合います。
今日はウナギが出てきて欲しいと(暑かったし)
というところで食べることができました。
そして、ペロッとたいらげたのですが、
とっても満足の美味しさでした。


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お造り
マグロ、ヒラメのコブ締め、アカイカ、生シラス
新鮮な生シラスはプチプチの中に濃厚だけど爽やかな旨みです。
アカイカは、生シラスとは違う濃厚な甘みです。
歯応えはやわらかくしっかりしていて、ひと口食べると、
次がすぐに食べたくなります。
ここで海苔で一息入れて、ヒラメの昆布締めです。
ただでさえお造りは菊姫が進むのに、
一味のったヒラメはより菊姫に合います。
マグロの赤身は、キメが細かくねっとりした食感と
これも濃厚なマグロの味です。
こういう赤身を食べると刺身はマグロの赤身が一番という感覚になります。
トロとは本当によく名づけました。
そしてこのトロは旨さが控えめでトロけます。
刺激がない上手さを味わえます。


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お椀
スッポンのお椀です。
マル鍋よりもあっさり仕立てです。
スタミナ食としてリクエストしたお客さんがいたそうで、
その方に感謝です。
お椀を近づけただけでスッポンです。
あっさり仕立てですがスッポンです。
とっても美味しいです。
汁だけでも堪能できますが、良いスッポンは出汁が出た後でも美味しいです。
治作が夏ばてを気遣ってくれての料理で、その心も身につきます。
食べ始めたら一気でした。


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ゴマ豆腐
治作のゴマ豆腐は孤高です。
今晩の花形のスッポンの後でも主張します。
もう哲学を感じます。
最後の晩餐では滅茶苦茶美味しいスッポンではなく、
粋を尽くしたゴマ豆腐だと思った次第です。


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八寸
岩ガキ、枝豆、九条ネギとホタテのぬた、アン肝のソテーちり酢、ストロベリートマト
九条ネギからいきました。食べてて安心の味わいです。
ぬたも綺麗は味で、ホタテは絶品です。ぬたとも合って。
枝豆で一息です。
菊姫が進む一息にならない美味しい枝豆です。
塩加減もOK。
ストロベリートマトは大事に食べました。
こんな美味しい岩ガキは、一年ぶりに食べました。
もう漁師さんに感謝したいです。
アン肝のソテーは和よりの和洋折衷です。
アン肝は素材として可能性があるのですが、
強い美味しさを残したまま、和風で夏向きで仕上げてきています。
ここに試行の結果を感じます。


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焼き物:牛肉
お肉の色をワサビの色とニンニクの色とクレソンの色が映えます。
夏の今日の暑さだから美味しい牛肉で、その焼き方、味付けです。
美味しいからそれで良い、ではなくて、どういう料理でもてなしたいかを、
これほど感じて、嬉しいと感じる料理はありません。


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焼き物:赤ムツ
骨をこそげ落として甘しょっぱい味付けの赤ムツの美味しさといったら。
元の赤ムツが全てですが、それをあますなく味わうための手間が
否応なくわかります、そして、その技プラスここが大事で、心があるから
これだけの美味しい煮魚ができます。


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焼き物:アマダイ
骨をしゃぶる、目玉回りをしゃぶる、ホオ肉を堪能する、
いつものごとくかぶりつきです。
ひれや骨や食べづらいところを食べて(美味しいです)、
カマ肉を食べるのですが、
筋肉うまさなんですね。
いつもの注文、いつもの料理で、いつも美味しい治作は凄いと
これもいつものコメントです。


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ソーメン
いくら酔っ払っていても見逃すわけにはいきません。
いつ来てもうまい、ソーメンの旬での味わいですから、
今日の集大成です。
結果、いつもと同じだからそれでうまいから、
今日も治作で堪能して満足です。


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水羊羹
食べる者に負担を全くと言って良いほど感じさせない、
仕上がりを魅せてくれて、凄さを味わいました、

本物の材料で、手間隙かけると美味しいのは当たり前ですが、
それに真心を技を加えたものが実際味わえるから貴重なのです。

“今”だから、今これを食べてね。
というメッセージが込められている旬のデザートでした。

【いもたつLife】

日時:2012年07月31日 07:50

志らくのシネマ落語

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* 金明竹
* 不動防
~中入り~
* 鰍沢
* シャイニング(シネマ落語)

隣にいたカップルがプログラムを見ながら、
これは何時に終わるのだろうと心配しているのを小耳に挟みました。
私もこれだけの演目だととっても2時間では納まらないと予想しましたが、
前座なし、枕が短くで、始まり丁度2時間でした。
今回は、シャイニングに集中という感じでした。

古典落語3作で、シャイニングの登場人物を予習します。
シャイニングでは3作のエッセンスを入れながら筋を追います。
その予兆は「金明竹」からありワクワクします。

志らく師匠は、落語ネタを縦横の使うのも上手いのですが、
その真骨頂です。

「不動防」の登場人物のシャイニングでの使い方に歓心し、
「鰍沢」が予告編です。

いやあ堪能しました。

いつもの毒舌ももちろん効いていました。

【いもたつLife】

日時:2012年07月27日 07:54

采配 落合博満

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とても冷静で誠実な人です。
監督時代、注目していましたが、
その時も仕事に対して、成果を求めることを徹する人の印象でした。

その姿はそのまま著書で確認できます。
監督として成すべきことを淡々としてやっていたことを、
そして決めたことを迷わず断行していたことを、
改めて感じます。

成すべきことを続けることは、
どんな時でも全ての人に受け入れてくれることはないですし、
それは常です。
著者の場合、結果を出しているにも関わらずでした。
それでも自己の考えを貫いたのは、
原理原則の意義が染み付いていたからでしょう。

仕事をしている一人として、
結果を出し続けた秘訣が、成すべきことを成したこと。
これを当たり前のことと感じるとともに、
その難しさも感じます。
要は「あなたしだい」というメッセージです。

【いもたつLife】

日時:2012年07月12日 07:40

2012年6月 治作

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【梅のゼリー寄せ】
梅雨の晴れ間を感じます。
サッパリ美味しく頂きました。
ウニ(夏だけの積丹ウニ)、海老、アワビ(肝も)、ジュンサイ、梅肉
彩りと風味のために、摺り柚子の小仕事がしてあります。
夏っぽいゼリーと中身もです。

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【腐乳と白バイ貝のご飯】
大好きな山椒が利いています。
腐乳の奥深くてクセがある旨みのアクセントになっています。
白バイ貝の肝とで相乗旨さです。
貝の実も甘く、ご飯があるから、
それらの味が鮮明になります。
「美味しい!」

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【お造り(柚子胡椒ゼリーの口直しつき)】
赤身、トロ、アカイカ、平貝、ヒラメ
「ここのところお天気が悪くて定番ばかりです」
とのことですが、その定番のレベルが高いのです。
あま~いアカイカ
あまりにも綺麗なので、ワサビを一口=風味豊かです。
サッパリしながらも貝甘い平貝
ヒラメがもっちりで旨みたっぷりです。
ここで柚子胡椒ゼリーこれも十分美味しいおつまみです。
赤身、いつもそうですが、キメ細かい実です。
味が詰まっています。
トロ、良い醤油が美味しくなるのが良いトロです。
エンガワ、今日のエンガワは歯ごたえが嬉しいタイプです。
料理(お造り)は包丁の芸術ということが舌で実感できます。

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【ボタンはも】
シンプルです。
でも今は、これがベスト。というお椀です。
当然の味付け最小限で、はもとジュンサイと白ウリの素の味が楽しめます。
後からは、梅味を利かせて楽しみます。
こういうのを料理というと実感します。
余談ですが、はもきりしているときからドキドキまっていた料理です。

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【ごま豆腐】
治作定番の定番です。
このタイミングがこのごま豆腐も、これからの料理もひきたてます。
そしてこのごま豆腐は、何よりも治作らしいお迎えのかたちです。
もちろん、酒の友にして味わいを深く感じました。

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【八寸】
トリガイと九条ネギの酢味噌あえ(アサリいり)
九条ネギはネギであって、ネギプラス単体野菜の美味しさがあります。
そこに上品な酢味噌が付き、その酢味噌はトリガイとアサリを引き立てます。
上手な演出の映画や演劇に出会ったようです。

ほおずき(ストロベリートマト)
トマトのようですが、ココナツミルクを入れたような甘みがあります。
日本発の南国風味のフルーツです。
まだかなりレアな食材。
治作のお客さんが品種改良に携わったため手に入ったそうです。

枝豆
おじいちゃんのとれたて絶品の枝豆をいつも食べていますが、
それと同じ美味しさです。これは実は脅威的です。

ウナギの肝
これも夏です。しかもサッパリ系の。
歯ざわりと噛むごとの甘さが味わえます。
これも酒が進んで困ります。

アンキモのソテーちり酢
ちり酢を用意していてサッパリをこの料理でも演出してくれます。
けれどちり酢は強さがあります。
だから強いアンキモと合います。
強くてでも初夏を感じる。上手い料理です。
アンキモながらフォアグラを食べているかのような錯覚を受けます。

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【焼き物 牛】
たいした牛肉です。
旨いけれど牛だけの手柄ではありません。
火加減が絶妙の技です。
そして牛肉はワサビと醤油がやたらと合います。
その両方が良い素材だからこそ、牛肉の美味しさが際立ちます。

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【焼き物 甘鯛】
付け合せのセロリがとにかく手が込んでいます。
土佐酢につけていて、たっぷりのカツオ節につけた、
これだけでも逸品です。
けれどメインは甘鯛です。

いつもと同じで、骨しゃぶりです。
目玉から頬肉は当たり前。
頭の各所をしゃぶります。
その後は肉厚のカマへ。
甘鯛は皮の旨みの香ばしさも味わえます。
もちろん肉もOKなのですが、
やっぱりしゃぶりつきの旨さです。

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【野菜炊き合わせ】
ナス、サトイモ、万願寺トウガラシ、アナゴ
ショウガが利いています。
今日の主題のサッパリです。
そして汁が美味しい。
ひとつひとつに味付けしているいない、その中間ももちろんあります。
それをひと皿にいれる仕事をしています。
どれも素材の味をだして、
ひとつの料理にしています。
これも世界観がある料理です。

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【そーめん】
今日のテーマ(でなくても)ではこれしかありません。
そしてこれも治作の定番で最高の〆です。

今日は薬味もいつものようにたくさん準備してくれましたが、
ソーメンそのものをむさぼりました。
今日のサッパリに即発されていたのかもしれません。

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【水ようかん】
ギリギリ固まっているようかんです。
とろけます。
上品で、小豆が持つ控えめな
でも主張する味。
おしとやかさを保ちつつ確かな味が秘められています。


今回も本当に堪能しました。
人間は生ものです。
だからいつも真剣に接する、
それが気合を入れてというと引いてしまうのですが、
そんな雰囲気でなく自然に、ここは迎えてくれます。

しかもお客ではなく、身内を迎えるようなもてなしであって、
けしてこちらを疲れさせない、
そんな気を許せる迎え方はできそうでできないことです。
根源はやっぱり優しさです。


【いもたつLife】

日時:2012年06月27日 07:23
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