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ブログ 今日のいもたつ

晩春 1949日 小津安二郎

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2度目の鑑賞です。そして久しぶりの小津映画です。
1度目はあまり映画をみていなかった頃、
そして初めての小津映画でした。
改めての鑑賞は、表面に現れた描写以外の
昭和24年の日本発のメッセージも含まれているという印象です。

多分当時としては、裕福な家族が物語の舞台で、
そこでの父と娘の関係が主として、
人間愛がさりげなく語られます。
けれど、この立場にある日本も写しているように思えるのです。

それは風景であり、茶の湯であり、能であり、
五重の塔であり、コカコーラのカンバンであり諸々です。

また、小津映画をいくつか観てきて、
彼のユーモアがこの映画でもこんなにあふれているのは
1度目では気がつきませんでした。
他の小津映画も2度目の鑑賞をしてみたくなります。

安定した完璧な映像、必要最小限の台詞は
1度目の印象以上で、
それは原節子の演技でも感じます。

ラストの笠智衆の姿は、原節子の幸せとの
ギャップとして、娘を嫁がせる父親ならばだれも胸を打つ名シーンです。

追伸
昨日は「立春」でした。二十四節気更新しました。
ご興味がある方は、干し芋のタツマのトップページからどうぞ。
干し芋のタツマ
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立春

【銀幕倶楽部の落ちこぼれ】

日時: 2012年02月05日 08:15