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ブログ 今日のいもたつ

いもたつLife

新しい分かり方 佐藤雅彦:著

考えていること、感じていること、どれも自分流で癖があることを改めて気づかされます。
自分が判断しているものは独りよがりということも改めて解ります。
世の中にはある一定の暗黙のルールがあって、それが生きやすくも生きがたくもしているのですが、でもそれは必要で、その中から、自分はある種の癖を選んでいたとも気づきました。
面白い本でした。

【いもたつLife】

日時:2021年08月28日 09:44

静岡市美術館 吉田博 展

氏が後半生から始めた木版画を中心とした展示会ですが、冒頭は水彩画と油彩画の展示がいくつかあります。それを観ただけで、木版画にいくことはないと感じます。
しかし運命はその道へ進ませるのです。
そして世界を驚かせる数々の作品を生み出します。

吉田博という人物は、まさに人生の全てを芸術にかけていたことがそれぞれの展示で解ります。
とにかく精緻。デッサンはもちろん、その描かれている作品には、そこにあったモノの息吹があるのです。

素晴らしい数々を堪能しました。

【いもたつLife】

日時:2021年08月10日 09:52

【歌舞伎】「身替座禅」「鈴ヶ森」

音声ガイドがあってよかったです。
どちらも面白く、また、違う種類の演目でした。
でも、歌舞伎の底流にある様式は同じなのを感じますし、この芸能に惹かれる訳も解ります。
また行きたいですし、もっと嗜めるようになりたいとも思いました。

【いもたつLife】

日時:2021年08月02日 09:44

【spac演劇】アンティゴネ 宮城聰 演出

2017年、アヴィニョン演劇祭のオープニングに上演された「アンティゴネ」の凱旋公演です。
アヴィニョンに行く前のお披露目でも“日本”を感じたこのアンティゴネですが、それをもっと感じました。死にゆくものへの演劇で、私がきっと4年前より死に近づき、死をもっともっと意識するようになったからでしょう。

今回の演出の目玉は、アヴィニョン演劇祭で舞台となった法王庁中庭を再現したことです。30mの壁を作り映し出す影絵は、4年前よりも壮大で、アンティゴネの醍醐味を増幅させます。

spac精鋭のアンティゴネは、マハバーラタと並ぶ演目になるでしょう。

【いもたつLife】

日時:2021年05月06日 19:44

【spac演劇】おちょこの傘持つメリー・ポピンズ 宮城聰 演出

日本平の舞台芸術公園は、演劇の創作と上演のために作られた空間です。
その野外劇場「有度」で何度も素晴らしい演劇をみてきました。今回の「おちょこの傘持つメリー・ポピンズ」はこれまでにない天候、大雨の中での観劇となりました。
自然の雑木林に囲まれた「有度」はこの演劇祭の頃は、18:00からの演劇だとちょうど、日が暮れ始める時刻で、暗くなっていく中で、自然の光と照明とで幻想的な演出が何度もありました。今回はそれに加えて、大雨の中、演者も観客も大変な中での上演で、これはこれで、自然の計らいであり、忘れられない観劇になりました。

話は、唐十郎らしく、倒錯した主人公とそれを愛する二人の男の内輪話を主に、外野がやんややんやと関わって進みます。
昭和のギャグと風刺と風俗が目一杯盛り込まれて、それにプラス、コロナ禍の味付けです。演者は皆、正面を向き、離れ、マスクをし、飛沫感染を阻止、濃厚接触を避けてというやり方、これはこれで面白いです。

また、主人公は尋常ではないのですが、まともな恰好です。かかわる二人もです。
しかし、彼らを取り巻く外野の輩は、社会的にも精神も、いわゆる常識人なのですが、訝しいいでたちなのです。
どちらがまともなのと、問いかけてきます。
自分が持つ価値観とはなんと当てにならないかということでしょう。

それにしても、舞台の大道具や衣装や小道具が素晴らしかったです。観客が持つ昭和のイメージを擽ります。
そして大雨の中、肉声を張り上げて演じてくれた役者の皆様の熱意が同じく素晴らしい劇でした。

追伸
5/5は「立夏」です。二十四節気更新しました。
ご興味がある方は、干し芋のタツマのトップページからどうぞ。
干し芋のタツマ
二十四節気「立夏」の直接ページはこちら
立夏

【いもたつLife】

日時:2021年05月05日 20:58

【spac演劇】三文オペラ ジョルジオ・バルベリオ・コルセッティ 演出

昨年は中止になった、「ふじのくにせかい演劇祭」、今年は3つの演目と寂しいですが、でも無事開催されて、とても喜ばしいことです。
この「三文オペラ」でも演者は皆マスクして、でもパフォーマンスはそのままと、試練です。かおが見えない、声が届きにくい、それらを、録音と肉声を使い分けマイクや映像を使って補っていくという、工夫が伺えました。
昨年11月から少しずつ【spac演劇】が試行錯誤されながら開催されてきましたが、コロナ禍での制約を乗り越えるのにはどうすれば良いか?
開催される演劇を観劇するたびにそれを感じますし、進化もしています。

観る側も、検温や消毒、事前登録はもう慣れましたし、座席間隔が開いているのも快適空間に感じています。

そしてこの「三文オペラ」ミュージカル要素を盛り込んだ、ガンガンの喜劇で、面白いですが、笑えなません。かなりの社会風刺劇です。
舞台はロンドンの貧民街、憎めない犯罪者が、憎たらしい汚職警官が、必死に生きる貧困層の輩と娼婦が、繰り出すパフォーマンス劇です。
権力、格差、偏見を前面に出して、国が正々堂々と掲げる不条理に真っ向から皮肉ります。

終始喜劇食満載で、言葉も流暢に、でもシニカルです。

でも感じました。この小市民たちは、社会に圧せながら、あえいで、足掻いて生きているように見えて実は逞しい。国なんかあてにしない生き様です。
だから、人間賛歌劇でした。

【いもたつLife】

日時:2021年05月04日 09:35

【静岡市美術館】古代エジプト展

見ごたえがある展示会でした。
ミイラとその棺、動物のミイラ、パピルス、石碑等々の3000年にわたる展示物に、ミイラをCTスキャンした映像です。
それらと共に、当時の暮らしぶり(予想)を解説してくれます。
また、古代エジプト人の死生観を含めた思想も紹介されていました。

エジプトに行きたくなりました。

【いもたつLife】

日時:2021年04月05日 15:27

【spac演劇】ハムレット 演出:宮城總

宮城さんは「ハムレットは解答ではなく疑問を表現している芝居」と言います。
ハムレットは、「いったい自分は何者なんだろう」と自らに問い、現王クローディアスへの復讐を果たすか悩み、それを通じ、“どう生きるか”にいつも真剣だからです。

その姿はあまりにも誰にも通じる、生きていくことの根底の疑問で、ハムレットがもがき苦しむ様を、時に自分に重ね、時に自分にはそこまで激しく突き詰めないと呟きます。

このspac版ハムレットは、父・母との自分の関係、愛する者・友人との関係、またハムレットの場合は国を憂うのですが、自分に置き換えたら仕事との関係を、舞台で武石守正ハムレットが懸命に生を演じることで、私としては、日常の中での身近な生活シーンで「いったい自分は何をやっているのか」から始まり、正しい正しくないは置いておいて、“生きたい生き方をしているか”という疑問を湧き上がらせます。

そして最後は、ハムレットが自国をかつての敵国の王フォーティーンプラスに任せるホレーシオへの遺言を、終戦でアメリカのマッカーサーに委ねたことと重ねます。
このラストは、「自分は何者であるか」は、出生から育った環境に強烈に影響されていることを、それが私を強固にしていることを想わせます。

それにしても久しぶりの本格spac演劇は、演出から役者の身体能力から、衣装・セットに至るまで、今回も非常に優れていることを知らしめていました。

【いもたつLife】

日時:2021年02月16日 11:57

【spac演劇】病は気から 潤色・演出 ノゾエ征爾

調べてみると、過去に2012年と、2017年に二回観劇しています。しかし、予想以上に演出が異なっていました。
もちろん“新型コロナ”を盛り込んでいるからです。
自分は様々な病に冒されていると錯覚しているアルガン。たくさんの薬と浣腸のおかげで生きながらえていると。しかし周りは皆、アルガンは本当は健康だと思っています。それを知らないのは、自覚がないのは本人だけです。
そこから繰り広げられる、アルガン家族とそれに関わる人たちの群像喜劇という骨子はこの演劇の胆で、舞台設定も変わりませんが、味付けが“新型コロナ禍”を意識されられます。
舞台上に観客席が置かれているという設定で、それが今までもこの演劇のキーでした。観客は演劇を観ていながら“演者に観られている”喜劇は観客も演じているのですよ。と言わんばかりで、今回もそれを上手く活用しています。その中身が今まで以上に現状の世の中を辛辣に皮肉っているのが、今回の“病は気から”でした。
これまでも人類が感染症との闘いの歴史を繰りかえしてきたことは、今では周知されています。「withコロナ」の時代が来ているというのも衆知されてきています。
それを本当に解っていますか?と問いながら、嘲笑われているというのを感じる演出なのです。
かなり語弊があることを承知で言うと、やたら恐れること、また、マスク・消毒・検温をすること、それらは嗜みとして当然だし、自分が感染しない対策であり、もし自分が感染者だったら、他人に感染させない思いやりでもあります。
けれど敢えていうと、それがやみくもに行われていませんかともとれる内容です。そこには、新型コロナを吹き飛ばせのメッセージも込められていますが、風刺にもなっているとも感じました。
前々回の「ミツバチ共和国」は10カ月ぶりのSPAC演劇再開第一弾で、これからのSPAC演劇の方向性を示していました。前回の「妖怪の国の与太郎」は新型コロナを吹き飛ばせ!で、今回は、私たちが新型コロナとどう向き合うかを、一つの付き合い方を提示しているようにも感じました。

【いもたつLife】

日時:2021年02月06日 17:42

【spac演劇】妖怪の国の与太郎 ジャン・ランベール=ヴィルド、ロレンゾ・マラゲラ 演出

与太郎は死んで冥界で目覚めます。与太郎は名前以外は死んだことも忘れていました。そこへ現れてのが死神エルメス、彼は黄泉の国の道案内人で、与太郎に自分の魂を閻魔大王に届けろと、そこで成仏できるかが決まると告げます。
ところが与太郎は自分の魂を失くしています。
それを探す旅が始まります。与太郎は妖怪の国に迷い込みます。

映画で言えばロードムービーです。いろいろな妖怪の国に与太郎が彷徨う演劇で、不思議の国のアリスのようです。

演劇自体は演出家が俳優に自由に造らせたということで、妖怪の国々を喧々諤々で作りだしたようです。だからとても日本らしい妖怪が登場し、演歌も流れます。舞台も夏まつりも様相です。

とにかく思いっきり楽しい劇をというメッセージが伝わってきます。
そして、定期的な消毒、マスクの奨励と、新型コロナも笑いに取り込んでいます。
コロナを吹き飛ばせでした。

【いもたつLife】

日時:2020年12月30日 10:32